第30話 30.肉食花

「な・・・何が有ったんだ?」

俺は混乱して思わずそう叫んでしまっていた!!


俺達の居る場所に影が差した瞬間無意識に頭上に掲げたミスリルの剣に何かが当たった衝撃に俺と女神様は弾き飛ばされてしまったのだ。


何が有ったのかさえ解らない状態!!

魔獣の気配は一切しなかったハズなのに!!


「シュッ」


っという風切り音に俺は無意識にミスリルの剣を横なぎに振り切った


「ガスッ」



っという鈍い音がして振り抜いたミスリルの剣を持った手がミスリルの剣ごと弾かれる

一瞬見えた直径1メートル程もある緑色の細長い物体


何か植物の茎みたいな?

今は確認する暇なんて無い!!


「シュッ」


「シュッ」


「シュッ」


っという風切り音に反応してミスリルの剣を振り抜くけれど


「ガスッ」


「ガスッ」


「ガスッ」


っと音を立てミスリルの剣が弾かれる。

俺なんて現代世界ではほうきやモップの掃除用具しかもった事の無かった現代人だったんだ!!

風切り音だけで攻撃を避けられている今の状態が奇跡的なだけだ!!


『これも女神様の使徒の能力に助けられている?』


俺の素の実力じゃとてもじゃ無いが対応するのは不可能だ

しかし!!




『非力だ~~!!』



あの巨大熊の皮膚が硬かったのもだが、今回も全然切れねえ~~!!



俺は直径1メートル以上もある植物の茎のド糖尿な攻撃をミスリルの剣で防ぎながら低空飛行で攻撃から紙一重に体を逸らせ逃げ切っている。


「ドゴーーーーン」


上空から巨大な何かが俺を目掛けて落ちて来る!!

紙一重で避け切り地上に突き刺さった物体を思わず凝視!!



それは


何と!!


『長さ30メートル以上は有る巨大な花』




「何なんよ!!こんなの無茶苦茶だろ!!」





俺達を食おうとしていた花びらの内側には1メートル以上も有る鋭い刃が無数に生えているようだ


こんなにデカいとミスリルの剣じゃダメだ!!

良く見ると湖の周りに生えている100メートルを超す大木に30メートルを超すような巨大な花が無数に絡みついていた!!


「何なんだよアレ~~~だから動物1匹居なかったのか!!最悪邪ねえかよ!!」

俺は思わず悪態をついていた。


もしかして・・


この花全部俺目掛けて襲って来るんじゃね?


つづく・・・

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