C子 2

待ち合わせに指定されたコンビニへ車で向かう。

バイト後に話をしたいと言われていた。


田舎のコンビニの広い駐車場。

できるだけ端の方でエンジンを止めてC子を待つ。

ひやかしだったりすることも多々あったので、期待せずに車内で寝て待つ。


コンコンと窓を叩く音。


『〇〇さんですよね?お待たせしました』


背が高く手足もスラリと細く長い。

この子はきっと人気がでるだろう。


助手席に乗るよう促し、そのまま少し車内で会話をする。


『時間ではなく、回数でカウントするんですね』

『やってたときは1時間で1~2万くらいかな。もちろんホ別ですよ』

『やめたキッカケですか?うーん、やっぱ終わった後に払うのをしぶる人とかいたり』

『ゴムを勝手に外されたり脅されたり、嫌な目に逢うことがあったから...』


C子は14才から売春を始めていたらしい。

家はあまり裕福ではなく、家族も多い。

C子が長女で、妹が3人と弟が1人。

普通の高校へは進学せず、通信制の高校に通っていた。


『わかりました、アタシは2万で十分です』

『この携帯を使えばいいんですか?キッズ携帯ですよねコレ?』

『なるほど、これ引っ張れば音が鳴るタイプかー』


内容と金額、連絡方法や緊急時の対応を一通り説明する。

といっても、そんなに難しい話ではなく数分で説明は終わった。


『ではよろしくお願いします』

『...このあとどうします?もっと時間かかると思って予定空けちゃってて』

『...じゃあホテルいきませんか?』


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る