C子 1
マジメに生きるのが怖かった。
自分の無能さを隠すように、直視しないように、悪い事ばかりしていた。
だが本物の悪人とは怖くて関わりたくなかった。
『グループへ入れ』
『集会にこい』
『紹介してやる』
『〇〇さんがいらっしゃっているので顔を覚えてもらえ』
『若い女を連れてこい、未成年なら褒美もやる』
こんなお誘いばかりの世界。
すべてに返事をするが、すべてをバックレた。
モチロン≪カタにハメられて≫酷い目に遭うこともあり
その時の傷は痕になり今でも残っている。
だがそんな世界にほんとうに入ってしまえば傷なんかではすまないだろう。
だから逃げ続けた。
...それでもマジメに生きれない。
悪人にもなれずマジメにもなれず
中途半端な私は≪どちらからも≫疎まれ相手にされなくなる。
学力もない体力もない
人脈もない度胸もない
金もない友人もいない
色々なものから逃げ続けていた。
正社員として働く気力もない。
≪どんな仕事でもスキルを磨けたり経験を得られる≫というのは嘘だ。
無学で意欲がない人間が働けるレベルの仕事から得られるものなど数千円/日の賃金だけだ。
ただただ若さを消費していく。
...ああ、そうだ、若さがあった。
≪若い女ならばいい≫ という世界が存在した。
私はそんな世界の男のために、若い女を集めることを始めた。
そうして出会った、小学生の頃に叔父に強姦された経験のあるC子。
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