1日目-10
こっちに来ませんように、神様お願いします。助けて下さい。お願いします、お願いします。何の神様に祈っているのかも分からないまま、僕は必死で神頼みをした。その甲斐があったのかコツーンコツーンという音は僕から離れ始めた。
何か分からないけれど、助かった。全身汗でびっしょりになっている。すでに笑い声のような音もコツーンコツーンという音も聞こえなくなっている。
しかし、いつまたあの音の主がやってくるかわからないので、動くこともままならない。何分なのか何十分なのか時間の感覚が麻痺する中、とにかく息を潜めてじっとしていた。
ふと気がつくと、ようやく慣れてきたのか僕の目には、うっすらと自分の部屋の蛍光灯がぼんやりと確認できるようになり、自分がベッドに横になっていることに気がついた。夢だったのか。さっきまでの緊張感から解かれた僕は、あまりの疲労に再び目を閉じた。
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