1日目-5
「最初は信士だな、お前が降りたら次に俺も行くから、ノロノロして追いつかれるなよ」
「わかってるよ」
和哉は
「じゃあ、行ってきます」
「男の子だから大丈夫だとは思うけれど、本当に真っ暗だから気をつけなさい」
清院住職の声に送られて、僕は階段を降りていった。
階段を降りると、住職さんが言っていたように本当に真っ暗闇だった。光が全く差し込んでいなくて、目が慣れるということはなさそうだ。奪われた視覚に恐怖心が湧き上がってくる。
フフフ、フフフ、フフフ
キャハハハハハハハ
"ひっ"
突然聞こえてきた声に、思わず体が強張って、声を出しそうになってしまった。
フフフ、フフフ、フフフ
キャハハハハハハハ
”風……か”
よく聞いてみれば、通路を吹き抜ける風鳴り音みたいだ。だとしても、いきなり怖すぎでしょ。何も手にしていないことが不安になり、すぐに横に手を伸ばして壁を確認した。ひんやりとした壁の冷たさに加え、地下独特の匂いだけでも怖いのに、さっきまでより強くなる見られている感じ、肌を撫でつけられる嫌な感じ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます