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「論外よ、論外」


玉邑たまむらさんがすずちゃんさんに同意を求める目配せをする。


かえでちゃんには悪いけど……ハハハ」


友達の意見を全否定しなければならない引きつった笑顔が物悲しい。

それに比べて、


「最後のビックリ……ィエクスクラメェイションヌマークが最高にクールだろー!? 一時期いろんなタイトルとかでよくあったやつよ!」


「決定ですわね!!」


光太こうた先輩と白崎しらさきさんは完全に2人の世界が出来てしまっているようで、周りの反応がまったく見えていないようで。

寧ろ、全員が賛同しているように見えているまであるなこりゃ。

ここから何を広げるのか不思議なくらい話が盛り上がっている。


「いわゆるフロマージュってやつだ!」


「突然のチーズ!?」


「そこはオマージュです、先輩」


僕に続いて冷静なツッコミ……いや、ごく普通の訂正を向瀬むこせさんが入れた。


「アウト」


明城みょうじょう先輩が眠そうな顔のまま

やれやれというジェスチャーをする横で

完全にだれきった玉邑さんが

ため息混じりに呟いた


「頭がね」

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