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「イチギョー! くいずー!」


「クイズですわ!」


司会者に扮したすずちゃんさんと白崎しらさきさんが唐突にお送りしはじめた。


こうちゃんの苗字はなんて読むでしょーか!」


チッチッチッ……

ご丁寧に効果音の口真似付きだ。


「誰にでもやるわねそれ」


呆れたように玉邑たまむらさんが言い放つ。


笛 吹


……あれ。

言われてみると、


「えー……ふえふき以外にどう読めと……」


本当にわからない。


「じゃあヒント!」


涼ちゃんさんが示す手の方には長身の男子。


けんちゃんは一回で読めました!!」


「それはただの情報では……」


マイルドにツッコんでみました。

向瀬むこせさんも、いきなり引き合いに出されて困るだろうし。

あんまりこういうノリは不向きな印象だったし。


そう思いながら移した視線の先では

全身から、それほどでもないです、とほとばしらせながら

向瀬 賢太郎が尋常ではない程に照れていた。


照れとるーーーっ!!

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