第161話 900年後の未来
第161話 900年後の未来
**********
ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
**********
9人は神殿の中にいることに気づきました。
アナスタシアが見せた、未来の映像が、終わったのです。
サリー「……い、今の」
アナスタシアと8人の仲立ちを務めたサリーがつぶやきました。
フィスト「今のが……未来の海?」
呆然とする9人を横目で見ながら、アナスタシアはオーブからそっと手を離しました。
サリーはその動きに気づき、アナスタシアの額に当てていた杖を慌てて引きました。
アナスタシア「海神さま……終わりました」
海神『ご苦労様でした』
マリア「うそでしょ……」
キャッツ「な、なによ今の……」
アナスタシア「さっき言ったでしょ。未来の海よ」
マリン「うそつきなさいよ!なによ!未来の海って!なんで海があんなんなっちゃうのよ!?」
リーフ「マ、マリンちゃん……」
ローズ「あ、あの、海神さま……今のは、どれくらい未来の話なんですか?」
海神『今から、約1000年後です』
ジャンヌ「1000年の間に、いったい、何があったんですか?」
海神『今あなた方に見せた未来と、なぜあのような未来に至ったのかは、海の生き物たち……とりわけ、未来予知の力を持つ人魚族の間では語り継がれていたことです』
アナスタシア「あの映像の100年前、つまり、今から900年後の未来で、海は変わるのよ」
海神の話をアナスタシアが引き受けました。
何度も見た未来の海の惨状に、怒りを抑えきれず、自然と言葉が口から出ているようです。
アナスタシア「つまり、あなたたちはたった100年で、海をあそこまで汚せるってわけよ……」
ブラド「いや、あなたたちって言われてもさ……」
アナスタシア「なに?未来のことだから関係ないって言いたいわけ?これだから陸の連中は……」
フィスト「はぁ!?関係ないなんて言ってないでしょ!?」
マリア「違うわよぉ~、落ち着いて」
アナスタシア「……おそらく、1000年後の連中も同じことを言うんでしょうね。100年前に始まったことだから関係ないって」
サリー「あの!教えてください!……その、900年後の未来で、何が起きるんですか?」
海神『……今から900年後の未来で、人間は石油を見つけるのです』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます