第143話 切り倒す
第143話 切り倒す
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ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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マリア「切り倒すわよ。世界樹を」
ヌシ『なにをバカな……?なんだ?からだが……』
ヌシが慌てて身を動かそうとしたとき、体が動けなくなっていることに気づきました。
ヌシの視界の中にいる魔法使いの少女が、目を閉じ、不思議な光を放っています。
サリー「ごめんなさい。術で動けなくしています」
ヌシ『ぐっ……ぐぬぬ……』
マリン「あんたまで傷つけるつもりはないの。わかってね」
ヌシは言葉を出すのをやめました。
怒りと殺意をその緑色の目に光らせています。
ローズ「わかってもらえたのかな?」
フィスト「なわけないじゃん」
ブラド「当然やね、世界樹切るんやから」
リーフ「ほ、ほんとにやるの?」
ジャンヌ「やるのは私だけでいいわ」
ジャンヌが剣を抜き、構えました。
抜き身の大剣は陽の光を浴びて輝きました。
フィスト「えー、私もやるよ。最近ちゃんと動いてなくて、体なまってるし」
フィストもレイピアを鞘から抜きます。
ローズ「そ、そんな理由で?(笑)」
マリン「ジャンヌだけに汚れ役押し付けないようにしてるんでしょ。それをあんな軽口でごまかしてさ」
キャッツ「素直じゃないねぇ」
マリア「ありがとう、みんな……ごめんね、私の考えなのに、みんなにやらせて」
ジャンヌ「違うわ、マリア。みんなで決めたのよ。これが一番だって」
フィスト「そういうこと」
ジャンヌとフィストの二人はそれぞれの手に、使い慣れた武器を持っています。
ヌシ『ぐっ……や、やめろ……』
ヌシが必死に体を動かそうとしますが、動くのは口だけです。
ジャンヌ「無駄よ、サリーの術なめんじゃないわよ」
フィスト「やめてほしかったら、まわりで見てる動物たちにやめさせるのね」
ヌシが周りを見渡すと、そこかしこに森の動物たちがいました。
鳥、蛇、兎、狐やモグラ。さらには猪、鹿、熊など、大型の動物もいます。
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