第139話 物申す

第139話 物申す

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ジャンヌ:騎士団長

フィスト:近衛兵長

サリー:魔法使い

マリン:海の冒険者

ブラド:吸血鬼の姫

ローズ:貴族令嬢

キャッツ:トレジャーハンター

マリア:シスター

リーフ:エルフ

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ミイ『……かあさんが、ぼくのようすをみてくれてたんだ。ごはんもってきてくれたり』


キャッツ「あ!お母さんいるのね」


ミイ『ううん、ずっとまえにしんじゃった』


キャッツ「……ごめん」


ミイ『え?なにが?タカにたべられたんだけど?』


キャッツ「……もっとごめん」


リーフ「ち、違うの!森の生き物にとって、そういうのは、当たり前のことだから、いいのよ」


マリン「そうなの?」


リーフ「うん、森の生き物同士で食べる食べられるっていうのは、そりゃ誰だって食べられたくはないけど、当たり前のことだし、仕方ないことなの。だってそれがないと、命がつながっていかないから」


ローズ「そ、そうか、そうだよね」


ブラド「深いわねぇ……モグモグ」


サリー「森の中で生きて、森の中で死ぬから、食べていいんだね」


マリア「そう。だからよそ者の私たちのご飯は無精卵と果実、あとは繁殖が終わったキノコとか山菜だけなのよ」


フィスト「めっちゃ考えられてるね」


ジャンヌ「みんなありがとね。でさ、ミイ」


ミイ『うん、なに?』


ジャンヌ「お母さんがあなたの面倒を見ているとき、お父さんはどうしてたの?お母さんを怒ったり、止めなかったの?」


ミイ『ううん、なにもいわなかった。おかあさんのほうがおとうさんをおこってたよ。「でかいずうたいしてるくせに、のろいだかなんだかにビクビクして、なさけない」って』


リーフ「かっこいいお母さんだね」


ジャンヌ「お母さんが手綱を握ってたわけね。でもそのお母さんが今いないとなると……」


マリア「ヌシに物申す人がこの森にいないってわけか」


マリン「それじゃあさ、やっぱり私らが物申すしかないわけじゃん」


ローズ「そうだよね。よそ者だからちょうどいいし」


サリー「でも……それで動かなかったら、どうしよう」

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