第131話
第131話 ヌシとの対面
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ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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ブラド「森のヌシもいいけど、世界樹の方も行かなあかんのね」
ミイ『……だいじょうぶだよ。ヌシはせかいじゅにいるから』
フィスト「そうなの?」
ローズ「そっか、森のヌシって、森と世界樹を守るのが仕事なのね」
ミイ『……うん。だからぼくはいっしょにいれないんだ』
リーフ「ヌシも世界樹も、この森には欠かせない存在なのね」
ミイ『……もうすぐだよ』
森の木々の切れ目、日の光がたっぷりと、優しく降り注ぐ場所に出ました。
ミイは日の当たる場所に出ず、木の陰に進みじっとしています。
9人はミイにお礼を言って、先に進みました。
視線の先には巨大な木が、そびえ立っています。
足元の土は少しやわらかく、乾いても湿ってもいない、不思議な感触でした。
鹿やキツネが木々の間から、鳥たちは樹上から、9人の様子を伺います。
マリア「すごい……この森」
キャッツ「うん、なんていうか」
ブラド「命にあふれてる?そんな感じ」
マリン「なんか、ちっちゃい妖精が出てきそうね」
フィスト「え、そんなかわいいこと言うの?(笑)」
マリン「うっさいわね」
マリア「この森の豊かさがそうさせるのね」
ローズ「マリンをかわいくしちゃうの?(笑)」
リーフ「でもほんと、すごい。普通の森じゃ考えられないくらい、たくさんの種類の生き物がいる」
9人はしばらく歩いて、巨大な木、世界樹の根元にたどり着きました。
それは木と言うにはあまりにも巨大でした。
大きく、太く、生命力にあふれていました。
物言わぬ、動かぬ木ですが、その存在自体が圧力を持っているかのように感じます。
9人が世界樹の大きさに言葉をなくしていると、音が聞こえてきました。
ズズズという何かを引きずるような音。
世界樹の枝が、波打つように動きます。
その動きは枝から幹へ、そして根元へと下りてきました。
それは巨大な蛇でした。
目は深い緑色で、体は黒と茶色のまだら模様です。
口を開けると人ひとり程度は丸呑みにできそうです。
フィスト「やばいやばいやばい」
ローズ「こ、これはさすがに怖いね」
ブラド「い、いのちがどうとか言ってごめんなさい無理っす」
ジャンヌ「ちょっと!『これ』とか『無理』とかやめなさい」
ヌシ『静かにしなさい』
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