第130話

第130話 森を歩いて

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ジャンヌ:騎士団長

フィスト:近衛兵長

サリー:魔法使い

マリン:海の冒険者

ブラド:吸血鬼の姫

ローズ:貴族令嬢

キャッツ:トレジャーハンター

マリア:シスター

リーフ:エルフ

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ミイ『いくぞ!こっちだよ!』


なかば自暴自棄になっているミイのあとを、9人の少女が歩きます。

アルビノのミイは、陽の光が差し込みにくい場所を選んで進みます。

そのせいでしょう。森は鬱蒼とした印象になり、足元が見えにくくなっています。


ジャンヌ「みんな、気を付けてね、特に森を歩きなれてない人は」


リーフ「あ、じゃああたしが先頭歩くよ」


フィスト「たすかる~」


キャッツ「じゃ私はしんがりね。なんかあったら声かけるよ」


ミイ『しんがり?』


マリア「一番後ろってことよ。前ばかり注意していると、後ろのメンバーを置いてけぼりになっちゃうでしょ」


ミイ『ふーん』


マリン「森にいたんじゃわかんないことばっかりでしょ。今度自慢していいわよ」


ミイ『じまんするあいてなんかいないよ」


ブラド「すぐできるって。きみの親はともかく、森のほかの生き物は誤解が解ければ、友達になれるやん」


ローズ「あ、見て、あの白い木。今度はスミクヌギじゃないみたい」


サリー「ほんとだね。スギの仲間かな?ちょっと調べていい?」


ジャンヌ「うん、お願い」


サリーが杖を、白くなった木の幹に当てました。


サリー「……うん。間違いない。灰皮病の菌がいる」


フィスト「病気になってる木は一種類じゃないってことか」


リーフ「しかも、ほんとなら灰皮病にかからない、スミクヌギまで感染してる……」


キャッツ「まいったわね~。これじゃほんとにこの森危ないんじゃないの?」


ミイ『……こんなきがどんどんふえてるんだ。いまからなんねんかまえに』


マリア「それが、あなたの生まれた頃ってわけね。だからあなたも木も、森にかかった呪いとして片付けられてる……」


ミイ『……』


マリン「ミイのは生まれつきの体質ってことで、日光に気をつければいいわけでしょ?でもさ、この木の病気、世界樹とかには感染しないわけ?」


ジャンヌ「!?そうよ!それよ!」


マリン「な、なに?」


ジャンヌ「そんなことになったら一大事よ!」


ブラド「森のヌシもいいけど、世界樹の方も行かなあかんのね」


ミイ『……だいじょうぶだよ。ヌシはせかいじゅにいるから』

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