第128話

第128話 ミイの親

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ジャンヌ:騎士団長

フィスト:近衛兵長

サリー:魔法使い

マリン:海の冒険者

ブラド:吸血鬼の姫

ローズ:貴族令嬢

キャッツ:トレジャーハンター

マリア:シスター

リーフ:エルフ

**********



ミイ『……』


リーフ「……あなた、親に捨てられたのね」


フィスト「なにそれ?」


リーフ「森の動物たちの間では、たまにあるの。体の色や形が違うと、親は育てるのをやめちゃうの。たとえそれが、体のほんの一部でも」


サリー「……ひどい」


マリア「知りたくないかもしれないけれど、森の動物だけじゃないわよ。人間も」


ジャンヌ「そっか。マヤのいた孤児院は」


マリア「うん。あ、ごめんなさい!今は、ミイ君のことを考えましょ」


キャッツ「でもさ、ミイの親は『白いのは森の呪いのせいだ』って思ってたから、ミイから離れたんでしょ?そうじゃないってわかれば、また一緒に住むかもしれないじゃん」


ローズ「たしかに!」


リーフ「じゃあ、今から説明に行く?」


フィスト「さんせー!」


ミイ『え、ちょっとまって!』


キャッツ「なによ。ここまで来たら乗りかかった舟よ。森のこと丸ごとなんとかするんだから、その前にあんたのことをなんとかしてもバチ当たんないでしょ」


リーフ「そっか、森の灰皮病をなんとかしないといけないもんね」


ミイ『で、でも』


ジャンヌ「なに?親のいる場所なら、わからなくても大丈夫よね?サリー」


サリー「うん。魔法で探せるよ。ミイ君を触ってれば」


ミイ『ばしょはわかってるんだ。でも、たぶんなにもかわらないよ。これは、ぼくのいえのもんだいじゃなくて、もりぜんたいのことだから』


ブラド「なんでよ?」


マリン「この森の生き物みんなが、あんたたち親子のことを気にしてるの?そんなわけないでしょ?」


ミイ『あるんだよ!』


リーフ「……!もしかして」


ミイ『ぼくのとうさんは、このだいしんりんのヌシなんだ』

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