第115話

第115話 世界樹へ

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ジャンヌ:騎士団長

フィスト:近衛兵長

サリー:魔法使い

マリン:海の冒険者

ブラド:吸血鬼の姫

ローズ:貴族令嬢

キャッツ:トレジャーハンター

マリア:シスター

リーフ:エルフ

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アウル「この近くに世界樹があるうちにここを出た方がいいぞ。離れると簡単にはたどり着けん」


リーフ「どうしてですか?」


ホーク「お前たち、世界樹に行きたいんだろう?だったら近い方がいいだろうが」


キャッツ「そうじゃなくってさ、なんで簡単にたどり着けなくなるの?」


アウル「あの大森林を歩いて抜けるのは相当な苦労だぞ。それに我々はお前たちを運んでやれん」


ブラド「なんでよ。仲間やろ」


ホーク「誰がだ」


アウル「……世界樹は木でありながら、世界中の鉱石がミクロの単位でその幹に含まれている。そのうちいくつかの鉱石は磁場を発生するらしく、世界樹の付近は複雑な磁場が発生しているのだよ。鳥人族はその磁場の影響を受けて、うまく飛べなくなってしまう」


フィスト「そうなんだー」


マリア「人を運んで飛ぶなんて、とても無理なんですね」


ホーク「そもそも運ぶ気もないしな。緊急避難以外で便利に使われてたまるか。タクシーじゃないんだぞ」


キャッツ「なによ、ケチくさいわね」


リーフ「だ、だからそういう問題じゃないらしいよ」


キャッツ「わかってるわよ。で?じゃあ、今は世界樹が近くにあるから行きやすいわけね?どうやって行くの?」


ホーク「飛び降りてもらうに決まってるだろう」


ジャンヌ「またか……なんとなく、そんな気はしてたけどさ……」


ホーク「まぁそのための道具は提供してやる!太っ腹だろうが」


アウル「では、準備させましょう」


3時間後、9人は神殿の前に集まりました。

そこは広場になっていて、9つのリュックが置かれています。


フィスト「…………」


マリア「予想はしていたけど……」


マリン「スカイダイビングね」


ブラド「いやだからさ、なんでレジャーアクティビティなん?移動」


ホーク「はっはっは!安心しろ!パラシュートは鳥人族の羽を編んで作ったものだ!風を切り、風をつかむ、貴重品だぞ」


サリー「すごい、そんなのあるんだ」


9人はそれぞれリュックを背負い、神殿の端から地上を見下ろしました。

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