第107話
第107話 見せてやる
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ジャンヌ:騎士団長
フィスト:近衛兵長
サリー:魔法使い
マリン:海の冒険者
ブラド:吸血鬼の姫
ローズ:貴族令嬢
キャッツ:トレジャーハンター
マリア:シスター
リーフ:エルフ
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キャッツ「さっきあんたさ、私たちのこと『翼も持たない人間なんかに』って言ってたけど、私からしたら、あんたたちは翼を持ってるだけなのよ。こんな風に空の上で人のこと小馬鹿にしてるあんたたちより、ドワーフの方がよっぽどすごいわ」
ホーク「聞き捨てならんな。あの連中が私たちより」
キャッツ「大砲便だっけ?便利よね。こんな空の上の都市にも、ピンポイントで手紙を届けられるんだから。ドワーフの技術がなせる業ってわけよ。で?あんたたちはあの里と連絡を取るのに、さっきどうしたの?飛んでいったんでしょ?大昔からあるその羽を使ってさ。原始的ね。笑っちゃうわ」
ブラド「んー、容赦ないね」
ローズ「ほんと(笑)」
ホーク「ふん……ドワーフどものことなど、興味ないね」
キャッツ「あー!出た!『興味ない』!言っちゃった!典型的な負け犬の負け惜しみ!関わらなければ負けずに済むの?悔しい思いしなくて済むの?」
ホーク「ぐっ……」
リーフ「でも、キャッツちゃんもあんな怒り方するんだね。意外」
マリン「多分さ、キャッツも世界のいろんなところ見てきたわけじゃん?トレジャーハンターだから。いろんな遺跡とか、古代文明に触れていたキャッツは、ドワーフの技術のすごさが、私たちよりもわかるのかもしれない」
サリー「そっか、だからあんなに怒って」
ジャンヌ「だから、ドワーフをあんな風に馬鹿にされるのは、許せないわけか」
マリア「でも、これじゃあ心をひとつにするのが、どんどん遠のくような……」
フィスト「ま、なるようになるって。心なんてそんな簡単にひとつになったりしないでしょ。今は、キャッツの気持ちを大事にしよ」
マリア「そうね(笑)」
ブラド「もっとやれー(笑)」
マリン「面白がってんじゃないの!」
ホーク「くだらん!興味がなければ負け惜しみか?だったら見せてみろ!ドワーフどもが私たちよりも優れているという証拠を!」
キャッツ「…………言ったわね?」
この言葉の後のキャッツの動きは、あまりにもスムーズで、見ている人たちにはスローモーションにさえ見えました。
キャッツは鞄の中からロープを取り出し、片方の端を結び輪を作り、鳥人族の国王に近づき、首にかけました。
ホーク「……なにを」
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