第28話~第32話

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第28話 合流 その3

(ジャンヌ・フィスト・サリー・マリン・ブラド・ローズ・キャッツ)



ジャンヌ「これで7人か」


ブラド「大所帯になってきたわねー。楽しくていいけど♪」


ザワザワ……ザワザワ……


フィスト「またなんか来たのかな?」


キャッツ「ん?この匂い……」


サリー「この波動……」


キャッツ「エルフ!」

サリー「エルフ!」


ブラド「え、なに、キャッツは匂いでわかるの?」


ローズ「エルフ?……私、本でしか見たことない」


マリン「そのエルフを、修道女が連れてるわよ」


ザワザワ……ザワザワ……


マリア「ここがお城ですね」


リーフ「ねぇ、マリア……やっぱりエルフって目立つのかな?」





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第29話 9人になった

(全員)



ザワザワ……ザワザワ……


リーフ「ねぇ?やっぱり私、目立つ?」


マリア「んー、半分は私のせいじゃない?エルフも修道女も、基本的に住んでるところから出てこないから」


リーフ「そ、そうなのかな……?」


マリア「そういうもんよ。堂々とすればいいの。悪いことなんかしてないでしょ?」


ブラド「あなたたち目立ってるわねー!」


リーフ「うっ…………」


ジャンヌ「やめなさいよ」


フィスト「ブラドは人のこと言えないでしょ。城門の前に吸血鬼がいるんだから」


ローズ「みんなおそろいの箱なんだね」


サリー「みんな、選ばれたってこと?」


マリン「選ばれたのか偶然かわからないけど…………」




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第30話 全員集合

(全員)



マリア「町外れの孤児院にいました、マリアです」


リーフ「エルフのリーフです。よろしく……」


フィスト「結局9人か」


キャッツ「なーんだ、この箱、そんなに珍しいものじゃないのかもね」


サリー「そんなことないと思います!お師匠様が言ってました。これは、昔あった虹に関わる、何かだって」


マリア「虹かぁ……素敵ねー、一度は見てみたいわー」


ローズ「私も本でしか見たことない……ブラドは?」


ブラド「私もしらないわー、そもそもあんまり外出ないしね(笑)」


マリン「世界で9個ってのも、かなり珍しいってことになるかな?」


ジャンヌ「いずれにしても、私たち全員、あの光に集められたみたいね」


リーフ「全員一緒に集まる時間も同じなんて、すごい」


キャッツ「ねぇ、さっきからさ」


ジャンヌ「?」




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第31話 王の間へ

(全員)



キャッツ「さっきから、なんで私たち当たり前のように『これで全員だ』って思ってるんだろ」


マリア「!?ほんとだ……」


サリー「確かに……でも、疑いようがない、そんな気持ちです」


ブラド「さっきまでは、あと何人来るか、わかってなかったのに」


ローズ「この箱が、教えてくれてるのかな?」


そのとき、9人の持つ箱が再び光を放ちました。

その光は筋になり、城の一点を指しました。


フィスト「!あそこって……」


ジャンヌ「……王の間」


リーフ「王様に会いに行けってこと?」


マリン「おもしろそうじゃん」




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第32話 国王の噂

(全員)



9人全員で城の中に入り、王の間に行くことになりました。


リーフ「ねーねー、ローズは王様って会ったことある?」


ローズ「ううん、まだないよ」


マリア「どんな人なんだろうねー?」


ブラド「そっちの賊のふたりはもちろん見たことないよね」


マリン「賊じゃないわよ!」

キャッツ「賊じゃないわよ!」


サリー「軍にいるふたりは、やっぱり、見たことあるの?」


フィスト「うん、まぁね」


ジャンヌ「仕事上、会うわよ」


ブラド「どんな人なの?王様って」


ジャンヌ「見た目は、ごく普通だよ。いかにも王様って感じのおじいさんよ」


キャッツ「どんなおじいさんよ」


フィスト「いやほんと、王様って感じなんだって」


ジャンヌ「そうそう、それ以外、言いようがないなぁ」


マリン「やっぱりあれ?旅立ちの資金とかくれるのかな?」


ブラド「私は嫌よ……棒と服と小銭だけくれる王様なんて」


マリア「威厳たっぷりでそんなもの授けられたら、どうしよう……」


ローズ「とりあえず受け取るしかないよね(笑)」


フィスト「ちょっと!仮にも王様よ!」


ジャンヌ「仮じゃないわよ……」


サリー「ん?ねえ、あれかな?おっきな扉……」


キャッツ「あ、ほんとね、着いたみたい」


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