第24話~第27話

**********

第24話 合流

(ジャンヌ・フィスト・サリー・マリン・ブラド)



ブラド「通してくれてありがとね!」


マリン「吸血鬼と魔女とは、珍しい組み合わせねー」


サリー「いえ!私は、まだ魔女を名乗れるレベルではなく、その弟子です」


フィスト「そうなの?でもその服かわいいねー、かんぺき魔女だ」


ジャンヌ「ちょっと、あなたたち、そういうのは後にしてよ。もう5人になったのよ、箱を持って城まできた人が……どういう意味があるのかしら……」


マリン「吸血鬼って、あの山の上のお城に住んでるんでしょ?ここまで太陽、大丈夫だった?」


ブラド「つらいけどねー、灰になって死ぬほどじゃないよ。血がだいぶ薄くなってるんだってさ」


フィスト「ねー、魔法ってどんなの使えるの?」


サリー「そ、そんな、大したことできないよ。探し物を見つけたり、寝るときに疲れをしっかり取ったり、日差しを弱めたり……」


フィスト「めっちゃ便利じゃん!」


ジャンヌ「後にしろって言ってるでしょ!」




**********

第25話 5人になった

(ジャンヌ・フィスト・サリー・マリン・ブラド)



ジャンヌ「いい?これで同じ箱を持った人が5人集まったの……もしかしたら、まだほかにもいるのかも……」


フィスト「軍人ふたりに、海賊、吸血鬼と魔女の弟子、ね」


ブラド「えー!海賊なの?かっこいい!」


マリン「海賊じゃないって!」


フィスト「海賊じゃなきゃ変質者よ」


マリン「ぐっ……」


サリー「何ですか?それ」


フィスト「マリンには近寄らない方がいいわよ、匂い嗅いでくるから」


ジャンヌ「もう!全然本題に入れないじゃない……これ以上増えたら、どうなんのよ」


ガガガガッ


ジャンヌ「?馬車?」




**********

第26話 合流 その2

(ジャンヌ・フィスト・サリー・マリン・ブラド・ローズ・キャッツ)



ガガガガッ

ヒヒーンッ


キャッツ「とぅっ!」バッ……クルッ……スタッ


マリン「おおー!」


キャッツ「ふっ……」


ブラド「すごーい!猿みたい!」


キャッツ「え?そ、そう?へへへ……///」


フィスト「ねぇジャンヌ、あの馬車の紋章……」


ジャンヌ「うん、有力貴族のものよね。でもあの子は、貴族に見えないけど……」


御者「お嬢様、どうぞ」ガチャ


ローズ「ありがとう」


サリー「すてき……馬車にドレスに……ペット」


キャッツ「ローズ……なんだかものすごく見下されてる気配を感じるわ……」


ローズ「え!そんなのだめ!『盗っ人にも五分の魂』なんだから!」


キャッツ「あんたからも感じるわ……」




**********

第27話 7人になった

(ジャンヌ・フィスト・サリー・マリン・ブラド・ローズ・キャッツ)



マリン「あれ?あなた?キャッツ?トレジャーハンターの」


キャッツ「ん?そういうあなたは、冒険家のマリンじゃない。どうしたのよ、こんなとこで」


マリン「……キャッツ、あなたって、いい人……」ギュッ


キャッツ「ち、ちょっと!手握らないでよ!……な、なんなの?」


ジャンヌ「多分、初めて海賊呼ばわりされなかったんじゃないの?」


フィスト「トレジャーハンターのキャッツって、聞いたことあるわ」


ブラド「トレジャーハンターって遺跡の宝盗んだりするんでしょ?捕まえなくていいの?」


マリン「あー、キャッツはそういうのはしないわよ。むしろ遺跡の危険そうなところに入って調査しちゃうから、助かってる人多いのよ」


サリー「ふたりとも探検家だから、面識あったんだ……」


ローズ「あれ?みんなおんなじ箱持ってるね」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る