第52話医療




この世界の医療は、薬草・毒消し草・ポーションか癒しの魔法ぐらいだった。

効果が抜群な為に、さして進歩のない分野であった。


異世界の化学医療など皆無で、その分野で傷口を糸で縫う程度であった。


俺が戦争の為に作った。医療班をもっと拡大すべき考えた。


その為に病院と研究所を建設してた。

建設部は既に慣れた工事を、手際よく建設している。

出来上がった病棟では、不治の病と見放された患者が大勢が入院している。


代表的な物が盲腸であった。

腹部の右下腹部が痛くなり、発熱、嘔吐、下痢、食欲低下などの症状が現れる。

薬草やポーション。そして癒しの魔法で治しても、一時でその症状を再発してしまう。

完治しない病気であった。


CT検査して画像をみて判断。

麻酔薬を注射して眠らせて、右下腹部を切って化膿した盲腸を切除して縫い合わせる。

一週間後に抜糸して終わりだ。


俺は異世界から様々な医療検査機を購入した。


CT検査装置

単純撮影、造影撮影、3D画像再構成が可能

立体表示や多断面再構成などの三次元処理像がより明瞭になり診断能が向上



MRI検査装置

MRI検査とは、強い磁石とラジオに使われているような電波を用いて体内の状態を画像にする検査



超音波検査装置

反射してくる超音波を捉えてお腹の内部を検査する方法

刺激はないので、痛みや熱、音などは感じず、他の臓器に障害を起こすことはない



胸部X線撮影装置

胃部X線検査装置

造影剤(バリウム)を飲んで、食道・胃・十二指腸の粘膜に付着させ、

粘膜の状態や変形を観察し、食道・胃・十二指腸の病変や異常を写し出す検査




そして古代文明の医療も手がけようとしている。

この医療は凄かったが、古代地下都市に人を行かせないと活用できなかった。

あそこはまだまだ人間達に見せてはいけい地下都市だった。


俺がどうにかコピーして作ったのが、コピー復元機。

正常な状態でスキャンしたの後に、病気や欠損が起きた場合に元のデータで再現する方法。

この欠点は、スキャンした人間以外使えない。


スキャンした人間以外で行なえば、色々な面で不都合が出てしまう。

人格が変わるのは当り前で、凶暴になってしまう場合もあった。

スキャンさえ行なっていれば、完璧な医療として自慢出来る。



なので部分的な所を、復元に留める研究を始めている。

足の切り傷なら、問題なく復元出来て異常は出ていない。

これも長い研究が必要だ。



薬草と毒消し草も、新しい研究員に異世界の漢方に通ずる物を探させている。

毒草も少量でなら薬として効用を発揮する。

今はそのデータを取って、気長に服用効果を調べる段階だ。


使えそうな草は研究施設で栽培して、増やして成分を細かく調べている最中だ。



「患者を連れてきました」


「酷いな火傷だ。癒しの魔法でも痕が残ってしまうな」


「どうか、この子助けてください」


「確か新薬の塗り薬を試してみよう」


右ほほから首にかけて火傷を負っている。ヘラで透明な塗り薬をぬってゆく。

あとは時間経過を見るしかなかった。

6時間が経過しただろう。再度症状を見ると順調に回復していた。


「この塗り薬は、効用があるな。更なる診察が必要だな」



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る