第53話世界の平和への一歩だった




我が国が開発した、大型旅客ドローンが大陸を渡り、多くの人々を送り出していた。

そして大型貨物のドローンの運行も開始してから1ヶ月が経過している。


「閣下、リンゼル大陸の国々から航空路の拡張を願い出ています」


「大型旅客ドローンの製造待ちだ。そのように言って待ってもらえ」


「またアビラ国で紛争が起きてます」


「又か?航空路の見直しは前に使った航空路でおこなえ」


「かしこまりました」




各国の紛争の火消しに追い立てられる日々が続いた。


「あなた、よその国ばかり行って、わたし達はどうするの」


「この子は、父親の顔もろくに覚えてないのよ。可哀想と思わないの」


「あなたの父親は、よその国へああだこうだと言って嫌われているそうよ」


「嫌われているだと、俺は呼ばれて行っているんだ」


「あなたに隠れて言ってるのよ。本音が悪口になるのは当り前でしょ」


「そうか、そんな事になってたのか?」


俺は余りにも忙しいので、そこまで考えていなかった。

俺だけの独断でやってはいけないのか?


俺1人で考えたり対処するのでなく、皆で分担して担えれば良いのだと、今気付いた。

その為には、異世界の知識が必要だ。

早速調べてみた。国連の発想で解決すればいい。

そう思って国連を調べる、それも色々と問題があった。

アメリカ・ロシア・中国と大国の拒否権で、何も決まらない現実を知ってしまった。


その拒否権を無くして、国の数の70%を取れば決める。

そんなシンプルでいいのでは、取り合えず信頼できる国々に声を結成しよう。


この星には大陸が7つもある。

北極と南極は極寒な環境のせいで国として機能していない。小民族しか居ない。


実質5つ大陸の国々から20国からスタートだ。

その為にも、電波による通信を貸して、国際連盟の本部を羅漢大陸の貿易都市ラカンに決めた。


2年の歳月でようやく国際連盟の創立が実現した。

結局加盟国は30国でスタートをする事になった。


我が国も、一部の反乱があったが、話し合いでどうにか解決することが出来た。

日付も各国で違いがあったし、時刻にも違いがあった。

それに伴ない国際ルールで、各国で話し合う時は、国際日付と国際時間で共通することになった。


これは、この世界の平和へ一歩だった。



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