第17話新天地と巨大な魔物
我が村に苦労しながら到着。
長い荷馬車の列が連なって道を埋め尽くしている。
「ここが新しい新天地だ。やりたい店や職業の支援は惜しみなく行なう。その間の食料も保証するから心配するな」
新しく住民なる人達の顔にも、わずかに希望が満ちてくる。
サイラス貿易港で被害にあった家族達で、未亡人も居れば孤児になった子供達も居る。
さまざまな悩みでサイラス貿易港で再起が望めない家族達。
それも優しいユナを中心に訪ね歩き、勧誘してきた人達。
2211人もいる為、取り合えず簡易テントか荷馬車での生活になるだろう。
彼女らを中心に家の建築を急ピッチに進めてゆく予定だ。
食料は食料倉庫に一杯あるので大丈夫。
こちらのトロモコシも収穫が始まっている。
このトロモコシは異世界では、同じようなトウモロコシがあるが、実ったトロモコシは2倍程の実に成っている。
この実も乾燥させて粉にすれば、色々な料理に使えて人気の食材。
その他にシャカイモやホウ麦もあと少しで収穫が出来るだろう。
未亡人は当面は、孤児の世話をして貰い孤児院を建設しようと計画中。
その中に学校と言う物を作り教育を行なってゆく予定。
学校に似た物は王都にもあるが、貴族しか入ることが許されていない。
その教育も偏った教育だとジニーから聞いた。
マナーから始まり、貴族はどう振舞うべきかの心得であった。
世に出て役に立つとは思えない教育方針。
数学や恩恵の使い方は親から子へ伝えられる。
恩恵も親の恩恵を引き継ぐことが多く、使い方の知識も豊富で貴族が貴族である由来であった。
まだまだ広大な土地があるが、将来を見すえて魔の森攻略に向けて道作り行なう。
その為に道作りに必要な物を購入。
【中古ダンプ】168万円を購入。
最大積載量 3,000kg
ミッション 5速マニュアル
車体寸法(cm) 長469 幅169 高199
荷台寸法(cm) (約)長306 幅160 高38
定員数 3人
排気量 2,990cc
燃料 軽油
今のユンボはでかいので、小回りのきくミニユンボを探してみた。
【中古ミニユンボ】200万円を購入。
ゴムキャタ
スイングブーム
後方小旋回機
標準バケット容量:0.05立米
運転整備重量:1756kg
働けそうな人を50人を選び、ミニユンボが道なき道を作り、余った土をダンプへ積む。
「サニー、この道の幅はこの棒の長さに合わせくれ、そうしないと荷馬車が向き合った時困るだろ」
「少しぐらいなら大丈夫ですよ」
「きっちりと作らないと、昼飯のおかず1品抜きだからな」
「えーー、きっちりやります。1品は勘弁願います」
遠くで機関銃の音が鳴り響いていたので、ニーナが魔物を狩っているのだろう。
新人に対して狩り方をしっかりと教えているか心配になってきた。
なにやら木が何本も倒されて「バキバキギーバギ」と鳴り、しだいに地響きが伝わる。
森から狩りに出ていた10名が必死の形相で、走りながら俺らに向かってくる。
「でかい魔物が来るぞーー」
「誰か助けてくれーー」
木より頭を出して、こちらを見る顔はトカゲの顔とそっくりで、火を噴出した後で口の隙間から炎がもれている。
ニーナが足にすがり付き、蒼白な顔で見上げてくる。
俺はボックスからそれを取り出した。
【01式軽対戦車誘導弾】
価 格 約2600万円(1セット)
誘導弾全長 約970mm
誘導弾直径 約140mm
誘導弾重量 約11.4kg
装置重量 約17.5kg(誘導弾別)
誘導方式 赤外線画像誘導方式
構 成 誘導弾搭載発射筒
製 造 川崎重工
森から出てきたソイツは、恐竜図鑑に出ていたティラノサウルスとそっくりだ。
二足歩行をしていて巨大な頭に開いた口にはビッシリと牙が並んでいる。
紛れも無くティラノサウルスで間違いない。
ティラノサウルスはそこにいたのかと睨みつけて、俺に向かって炎を吹き出そうとしている。
顔に狙い定めて引き金を引く。
とっさに危険と感じたのだろう。回転して頭を下げてよけた。
しかしロックオン後、撃ち出された誘導弾が赤外線誘導により頭に直撃。
一瞬で頭が吹飛び、倒れこむ巨大なティラノサウルス。
倒れた瞬間に地面が揺れた。
口を開けて呆気に見上げるニーナの顔が印象的だった。
この武器は余り使いたく無かったが、俺も一瞬だが恐怖に駆られて取り出して撃っていた。
弾頭1発が高価で買う時も
「トニー様、助かりました」
あれ?いつもなら、さん付けだったのに、なんなんだそのキラキラした目で見るのは止めてくれ。
倒れたティラノサウルスに駆け寄り、胸にナイフを付き立てた。
これは硬い、うろこが異常に硬くナイフも刺さらない。
「あれ、ティラノサウルスにうろこってあったかな?」
考えても仕方ない。うろこをめくり突き刺した。
どうにか刺さり切裂いて、胸を開き魔石を取り出す前に胆のうを取り出し、大きなケースに入れて収納。
今度は魔石を取り出して、異世界通販へチャリンと鳴って8000万円が加算された。
この金額なら、これを使っても採算が取れそうでニタリと微笑む。
「皆!こいつを解体して持って帰るぞーー」
驚いていた村民は、急に明るい顔に変わり解体を手伝い始める。
この肉は美味いのかな?
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