第4話 目覚めました!
「しゃ…しん…。はっ!!ベルリア!!」
「ベルゥウウウ!!!!!」
起き上がった瞬間誰かが抱きついてきた。
「おぉお、初めてお父さん以外の男の人にハグされた。」
「やっと、お目覚めに…うっ、私、陛下がこのまま…ううっ!」
私に抱きついている男はボロボロ泣き始めた。
すると両手がふわりと持ち上げられ視線を向けてやっと気づいた。
10人のイケメンと、5人のメイド。
他にも色んな人が私を囲んで泣いていた。
「あ、えーと、どうも?」
「ベル、やはりどこか悪いのですね。ラミアート!早く診てくれ!」
私の左手を握っている男がそう言うと爽やかな眼鏡男子が前に出てきて脈を測り始めた。
またこれは、イケメンですなぁ。
「陛下、私たちが分かりますか?」
爽やか眼鏡イケメン…長いな。
眼鏡が尋ねてきたので素直に首を横に振った。
すると急に耳鳴りと頭痛に襲われた。
それはもう耐えられないほどの痛みと不快感で。
たったの数秒でそれは治まった。
と、ついでにと言わんばかりに脳内でベルリアの声がボソッと聞こえた。
『あ、記憶渡すの忘れてた。』
…そんなとこも好きですけど!?
今までのことが全部一気に脳内に流れ込み、今まで全く一致しなかった声と名前と顔がすぐに分かるようになった。
「ベル!大丈夫ですか!?」
眼鏡は必死に私に呼びかけていた。
「心配ない。済まないな、ラミアート。」
「はい!」
眼鏡こと、ラミアートは嬉しそうに涙を滲ませながら返事を返してきた。
なんでイケメンって泣いてたらちょっと色気が増すの!?
はぁー…カッコイイわぁ。
私はもう一度周りの人達を見て記憶の中と照らし合せる。
そして実感した。
あぁ、間違いなく、私はベルリアなんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます