第781話 休日の有意義な過ごし方(堕落)
強制的に休みを言い渡されてから4日目。本格的にすることがなくなった。それでも妻たちに休んでいてほしいと言われているため、ニコ、ハク、ダマと戯れながら何をしようか悩む。
『主殿、最近悩んでいるようですが、何か悩み事ですかにゃ?』
「まぁ……悩み事と言ってもいいのかな? あまりにも暇で、する事が無くて困ってるって所だな」
『ぜいたくな悩みですにゃ~。時間が余っているのであれば、以前お話ししていたゲームとやらをやってみてはいかがですかにゃ? まとまった時間が無くてゲームができない! とか言ってた気がするにゃ』
「そういえば、そんなこと言ってたな。何か新作が出てないか、確認でもしてみるか。ガッツリやるなら新作がいいからな!」
ダマに言われて、ゲームをする気になったのでDPの召喚リストを見てスクロールしていく。
「おぉ! これの新作が出ているとは思わなかった。でもP〇4とX箱版しかないのか……って、まてまて、日本に住んでた時ならともかく、今なら100台買っても余裕がある程、お金持ちじゃないか! 何で今まで召喚してこなかったんだろう。まぁいっか! 俺もこれでエースパイロットに!」
12年ぶりのナンバリングで7作品目のエース〇ンバットをやろう! 実は1作目からやってて5作目まではかなりやったんだよな……6に関しては、X箱版になったせいでやってなかったし……あっ! これなら6もできるか。でも、今回は7だ! もう俺のやる気ゲージは7になってるんだ!
という事で、頭の上にニコを乗せ、その上にハクが鎮座している。ハクがそこにいる理由は、ダマの両脇に手を入れて運んでいるからだ。なんとなくこういった感じになっている。
そういえば、趣味部屋にあったゲームをする場所は、趣味部屋の隣に移している。理由はゲームをするためだけの部屋にしようと思いついて、世界最高レベルの物を準備している。画面は100インチ型の有機ELテレビを設置して、音響は3Dサウンドだ。
音響設備に関しては、召喚に10万DP以上かかっているので、1千万円以上もするやつって事だよな。日本にいたら絶対買う事はなかった……と言うか日本にいたら、金があってもこんな無駄使いはしなかっただろうな。
正確には、専用部屋に防音設備、空調設備が完璧に揃っている無駄に高性能な部屋だからな。いろんな機能を盛り込んであるから、日本で作ったら総額いくらになるのか考えただけでも怖いな。
取り出したゲーム機をテレビに接続して、ゲームを始める。モフモフのダマを膝の上にのせて、ムービー中はモフモフして、戦闘が始まるとガチでゲームを始める。ニコとハクはいつの間にかいなくなってたけどな。隣の部屋で寝てるんじゃないかな?
ゲームに夢中になって遊んでいたら、頭を叩かれた。
「イデッ! 誰だよゲーム中に!」
ゲームを止めて振り返ると……スカーレットが空中に仁王立ちしていた。
「ご主人様、時間を見てください」
スカーレットに言われて、時計を見ると夕食の時間を過ぎていた。
「あれ? ゲームを始めたのが10時くらいなのに、もう19時過ぎ? おかしいな……」
「で、お食事はどうなさるんですか? 食べない場合は早めに教えていただきたいと、言っておいたのをお忘れですか?」
「っ! ごめんなさい! 今から食堂に行きます。呼びに来てくれてありがと!」
危うく夕食を抜きにされるところだった。慌てて食堂へ向かうと、みんなが待っていた。
「あっ! ご主人様! 遅いよ! 何してたの?」
「みんな、ごめんね。する事が無かったから、あの部屋でゲームをしてたら時間を忘れて遊んでたみたいで、スカーレットに呼びに来てもらって時間に気付いたよ。あそこにはタイマーみたいな時計置いとかないとまずいね。時間を忘れちゃうわ……」
ゲームに夢中で食事の時間に遅れたと知って、みんなが笑っていた。食事が開始されシルキーたちの美味しい食事を堪能した。
食事の後に妻たちに残るように言われて、何かと思えば、今週はゆっくりしていてほしいので、暫くは外に出ないでゆっくりしててくださいね! との事だった。
ダンジョン農園は行動範囲内なので、運動する分には問題なく運動不足になる事も無いだろう。後3日もあるけどな。その3日で絶対にクリアするんだ!
「そだ、スカーレット。多分朝の運動以外は、あの部屋にいると思うから、何かあったらあそこに呼びに来てくれ。朝食と夕食はここで食べるからよろしく。今日は集中しすぎて、昼ごはん食べ忘れたから、明日はもってきてもらっていいかな? 夜は寝るから夜食はいらないし、お願いしていいか?」
「了解しました。リクエストはありますか?」
「ん~、焼きたてのパンが美味しかったから、それを使った何かをお願いしていいかな?」
「了解です。食べやすいように工夫を凝らした食事を準備しますね」
スカーレットに任せたので、これで何の問題も無いだろう。この後は、寝るまでゲームのつもりだが、お風呂にも入らないとな~と思っていたら、期待して俺の事を見上げていたダマと、その上に乗っているハクが目に入った。
「よし! 2人とも風呂に行くか!」
と言って、両脇に2匹を抱える。そのまま風呂に向かおうとすると、背後から強い衝撃をうけて転びそうになった。後ろを振り向くと、ニコが俺を置いていくな! と猛アピールしてきていた。
「悪い悪い、お前も一緒に行くか?」
ニコがピョンピョン飛び跳ねて、俺の頭の上に着地する。3匹を連れて風呂場へ向かい、ゆっくりとつかった。
その後は寝るまでゲームをして、次の日もゲーム、その次の日もゲーム、最高の休みをすごした。3日目の昼頃にクリアして、その後はやり込みを開始した。縛りもして楽しく遊んだ!
3日目には、そのゲームの様子を見に年少組が、ゲーム部屋に襲撃をかけに来たりした。この世界の人間に戦闘機のロマンは分からないだろうが、年少組は派手な映像のゲームを見るのが好きだったりするので、遊びに来たようだ。
そんなこんなで、強制休みの1週間が終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます