わたしはいやな幽霊
尾八原ジュージ
わたしはいやな幽霊
ひとりで天国になんか絶対に行かない、と決めた。わたしはいやなやつだから、行くならみーことふたりで地獄に堕ちてやる。絶対にそうしてやろうと決めて、校舎の屋上から飛び降りたとき、わたしは十七歳だった。
葬式の日、みーこは泣いていた。泣き過ぎて過呼吸を起こして介抱されるくらいで、それをわたしは彼女のすぐ隣で眺めていた。幽霊になってしまったわたしには、みーこに声をかけることも、ティッシュを差し出すこともできない。ただ黙って見ているだけ。そして、それがわたしの選んだ道だとわかっていた。
真っ赤な目を擦るみーこを見ながら、泣いてくれてよかった、と思った。こんなに泣いてもらえるって知ってたなら生きててもよかったのに、とも思った。
私と同じく、みーこも十七歳だった。肩につくかつかないかくらいの長さで揃えた髪は、少し茶色がかってさらさらと揺れた。白い頬はすべすべで、手足がほっそりと長く、紺色のセーラー服がよく似合う。小さな唇に唇を重ねたことがあるのは、たぶん、まだ、わたししかいない。それはわたしの願いのすべてで、そしてわたしからみーこを遠ざけてしまった原因そのものでもあった。
あんなに仲が良かったのに、みーこはあからさまにわたしを避けるようになった。そういう望みを抱いていたのは、つまるところわたしだけだったのだ。わたしはみーこが遠ざかっていくのをじっと見つめていた。そうしてはいけないと頭では理解していたのに、いつしか彼女を恨むようになっていたことに気づいたとき、わたしは自分がひどく醜いものになってしまったと思った。そして、学校の屋上に向かったのだ。
死んだら天国に行くのだろうか。いや、自殺したら地獄行きだとどこかで聞いた気がする。だったら地獄でいいや、そのかわりみーこと一緒がいい。そう決心してわたしは死に、幽霊になってみーこにとり憑いたのだった。
だけど、みーこを地獄に落とすには、どうしたらいいんだろう。
幽霊になったわたしは、みーこを見ている以外のことができなかった。行動にも思考にも干渉できない。ただ黙ってそばにいるだけだ。みーこは優しくて我慢強くて、悪いことなんか滅多にするような子ではないから、このままでは地獄になんか落ちてくれない。
葬儀のときはあんなに泣いていたのに、みーこはあっけないほどあっさりと、普段の明るい彼女に戻ってふるまい始めた。わたしはそれを黙って見ていた。わたし以外の子たちと笑ったりおしゃべりしたりするみーこは、とても楽しそうに見えた。こんなに近くにいるのに、わたしはみーこと笑ったり話したりすることができない。幽霊になったわたしは、とても孤独だった。
でも、みーこは夜になると自分の部屋にこもり、アルバムの中からわたしの写真を抜き出して眺め、ひとしきり泣いてくれる。そのときだけはわたしは孤独ではなくなって、透明な体でみーこに寄り添う。もちろん、みーこには何もわからない。
悪いことなんかちっともしないまま、みーこは大学生になって、初めての彼氏ができた。わたし以外の誰かが彼女の小さな唇にキスをするとき、わたしは発狂しそうなほど怒って、わけのわからない言葉を喚き散らした。もちろんそれは誰にも聞こえていなくて、わたしはただふたりのキスを見ていることしかできない。キス以上の段階に進むときも。
みーこが彼氏に向ける表情を見て、わたしは初めて彼女から離れたい、と思った。
でもできなかった。どういうわけか、何をどうやってもわたしはみーこから離れられないのだ。みーこが彼氏と一緒にいるとき、わたしは両手で顔を覆っていた。そうしていたって何にぶつかるわけでなし、幽霊は楽なものだ。
そんなことをしているうちに、みーこの彼氏が浮気をしたらしい。みーこは泣いて、喧嘩をして、ぶちっと糸が切れるようにふたりは別れた。
わたしにとっての地獄が終わっても、わたしは相変わらずみーこの傍にいた。失恋を慰めることも愚痴を聞くこともできなかった。ただ隣にいるだけだ。
みーこはしばらくしてもうひとりの男と付き合ったけれど、彼とはだんだん性格が噛み合わなくなって、どちらが悪いというのでもなく、話し合いをして別れた。
みーこはどんどん大人になって、美人になった。髪は短めのボブカットになり、メイクが上手になって、笑うとダリアの花が開いたみたいにぱっと輝く。もう十七歳の頃のみーこではなかった。わたしの写真もめったに眺めなくなって、わたしは前よりももっと孤独を感じるようになった。
それでもわたしはみーこの隣にずっとくっついていた。相変わらず、どうやって地獄に落ちてもらおうかと考えながら、彼女のことを見ていた。
大学を卒業したみーこは就職して、働き始めた。仕事で失敗したり、いやなことがあったりすると、みーこは社員寮の部屋に戻ってから静かに泣く。泣いているとき、たまに「こずえ」と、わたしの名前を呼ぶことがある。
きっとつらいときだけわたしのことを思い出すんだろうな、とわたしは思う。みーこがつらいときだけ、わたしは少し孤独ではなくなる。みーこがつらいとき、わたしはうれしい。わたしはいやなやつだ。やっぱりそのうち地獄に落ちるに違いない。
二十四歳のとき、みーこは新しい恋人と出会った。いいひとに見えた。少なくとも、今まで付き合ったふたりよりはずっとよさそうだった。
三人目ともなれば、わたしもさすがに周りでキーキー騒いだりはせず、ただ静かにふたりの成り行きを見守ることができるようになっていた。みーこはつらいとき彼氏に泣きつくようになり、わたしの写真はあまり見なくなった。わたしはそのことが、なぜか不思議と、思っていたほどいやではなかった。
みーこは結婚した。彼女の両親は昔からほとんど彼女に関心がなく、結婚式は新郎側の家族だけが参列するこじんまりとしたものになった。小さな式場の短いバージンロードを、みーこはわたしと並んで歩いた。
見るからにしあわせな新婚生活を経て、みーこに赤ちゃんが産まれた。男の子で、なおくんという。なおくんはなかなか寝ないし、寝てもすぐに起きてしまうし、おっぱいを飲むのも下手で、みーこは大忙しだ。すぐに泣くからトイレにも落ち着いて行けない。学生時代の友達とも会う機会がめっきり減ってしまい、みーこは少し寂しそうだった。
こんなに慌ただしくなると、もう地獄がどうとかなんて言ってる場合ではない。わたしは何もわからないなりに、彼女を手伝ってあげたいと思いはするのだけど、幽霊なのでただ見ていることしかできない。
みーこの旦那は仕事が忙しくなり、「大変な時期に悪いなぁ」と言いながら、毎日遅い時間に帰ってくる。ときには泊りがけのこともある。
みーこはお化粧をしなくなり、髪の毛はぼさぼさ、おしゃれをする暇もなくなってしまった。でもなおくんを抱っこしているみーこは、どんなに適当な格好をしていても、後光がさして見えそうなほどきれいだった。
ある日、突然知らない女が家を訪ねてきた。
なおくんを守るように抱っこしながら呆然としているみーこの横で、わたしも彼女が勝手に話す言葉を聞いていた。
そいつはみーこの旦那の不倫相手だった。
旦那の両親も巻き込んで話し合いが行われた。結局旦那は不倫相手と別れて、みーこのところに戻ってきた。でも、ふたりの間に決定的な溝ができてしまったことが、傍から見ているわたしにはよくわかる。
日中、なおくんとふたりっきりで過ごしながら、みーこはふと「こずえに会いたいな」とつぶやく。彼女の口からひさしぶりにわたしの名前が出てきたことに、わたしは喜びと、ほんの少し不穏な感じを覚える。
みーこ! わたしはここにいるよ! わたしがいくら呼んでも、やっぱりみーこには聞こえない。わたしはただそこにいるだけの幽霊だから、うつむいている彼女を見ていることしかできない。
喧嘩もせず、何も起こっていないように見えるけれど、みーこと旦那の仲はどんどん冷えていった。みーこがぼろぼろになって慣れない育児をしている間、仕事と嘘をついて女と遊んでいた旦那を、みーこが許せるわけがない。
だけど、離婚してひとりで子供を育てるのは大変なことだ。それくらい、幽霊のわたしだってわかる。みーこは育休中でいずれ職場復帰する予定ではあるけれど、元々そんなにお給料が上がる仕事ではない。両親とはほとんど絶縁状態で、頼れるひともいない。
どんなに旦那を許せなくても、少しずつ少しずつ、怒りを忘れていくしかないのだ。なおくんはまだまだ小さくて、しょっちゅう熱を出したりお腹を下したりする。手がかかるしお金もかかる。
みーこがそうやって彼女なりに立ち直ろうとしている間、わたしはやっぱりみーこのそばにいた。なおくんが初めて立ったところを一緒に見た。よちよち歩くちっちゃな背中を、彼女と一緒に追いかけた。そういうとき、みーこは昔みたいにかわいい笑顔になって、一生懸命カメラを構えたり、弾むような声を出したりする。
わたしは、みーこがこんな風に報われることがうれしい。不思議なことに、地獄に落ちろという願いと、この喜びとは決して矛盾しない。
やがてみーこは職場復帰した。子供は保育園に預けられるようになったけれど、やっぱり毎日は嵐のように忙しい。なにか手伝いたいけれど、やっぱり幽霊なので、わたしは黙って見ていることしかできない。
ひさしぶりに髪型を整え、きちんとメイクをしたみーこはやっぱり美人でぴかぴかしている。わたしはなおくんが熱を出しませんようにとか、みーこが残業になりませんようにとか、祈るような気持ちで慌ただしい生活を見守った。
みーこが旦那の携帯をこっそりのぞき見するようになった。表情も暗い。
どうやら旦那は、別れた不倫相手と水面下でよりを戻しているらしい。誰も見ていないときのみーこの顔はどんどん暗く、そして険しくなっていく。
わたしは心を痛めることしかできない。旦那にとり憑くことができたらあいつを監視してやれるのに、わたしはみーことどうしても離れることができない。
みーこはいつも静かに怒っていた。我慢強いみーこは旦那にも子供にも当たらず、誰にも相談せず、何もかもひとりで抱え込んでしまう。
幽霊のわたしには、彼女の心の中がどうなっているか大体わかる。みーこの心は、地中でマグマが人知れず煮えているようだった。わたしはそれをどうすることもできなかった。ただ見ているだけだった。みーこが虚空に向かって「こずえ、わたし、どうしよう」と呟くときも、私には何も答えることができなかった。
ある日、意を決したみーこは、なおくんを一時保育に預けて、不倫相手の女のところに一人で向かった。女の住むアパートは雑然としていて、生ごみと香水の混じった匂いがした。
旦那と別れてほしいと話すみーこを、女は睨みつけた。
「あんたこそ別れてよ。あんた彼に嫌われてんだよ。いつまでしがみついてんの?」
その言葉がみーこをどん底まで傷つけたことが、わたしには手に取るようにわかった。
女は更にみーこを罵る。絶対に別れない。今度は追い出してやる。あんたもあんたの息子も死ねばいいのに。なおくんのことを「死ねばいい」と言われた瞬間、みーこが心の奥に沈めていた怒りに火が灯り、爆発して、一気に燃え広がった。
立ち上がったみーこは女の顔を殴った。女が殴り返す。みーこはばっと立ち上がり、玄関に行くと、金属製の傘立てを引きずって戻ってくる。わたしが幽霊じゃなくても、顔を見るだけできっと「タガが外れてしまった」とわかる、そんな顔をしながら。
やめて! みーこ、やめて! わたしは何度も叫んだけれど、みーこには聞こえない。みーこは傘立てで女の顔を殴る。何度も何度も何度も何度も。
気が付くと窓の外が夕焼けで真っ赤になっている。みーこの手から傘立てが落ちてゴツンと重たい音をたてる。女はぴくりとも動かなくなっている。
「……ざまみろ」
みーこが小さな、小さな声で呟く。
わたしは喜ぶべき、なんだと思う。
結局みーこは地獄に落ちるようなことをしてしまった。あとはもう、黙って彼女が死ぬのを待っていればいい。でも、それが思ったより嬉しいことではなかったことにわたしは戸惑う。わたしは幽霊、それもいやな幽霊のはずなのに。
逮捕されたみーこは、なおくんとも旦那とも離れ離れになってしまった。みーこの顔からは感情が消えた。昔はあんなに笑ったり泣いたりしていたのに。
刑務所の中で、変わり映えのしない日々がひたすら続いた。みーこは無口になり、毎日を淡々と過ごす。すべすべだった顔には皺ができて、さらさらだった髪もぱさぱさになってしまった。面会には誰も来なかった。
わたしは幽霊だから、みーこが泣きたくなるほど孤独だということがわかる。みーこの心はめちゃくちゃに壊れてしまったようでいて、夜中にこっそり泣くときだけは元の形に戻ろうとする。わたしはみーこから離れることができないから、彼女の代わりになおくんの様子を見てくることができない。こんなに傍にいるのに、そしてみーこもわたしも孤独なのに、それを慰めあうことすらできない。わたしの声も姿も、みーこには届かない。
わたしは何の役にも立たない、いやな幽霊だ。
時間がどんどん過ぎていく。みーこはやがて仮釈放になったけれど、元の家に帰ることはできなかった。みーこが刑務所に入っている間に離婚が成立して、なおくんはもう、新しいお母さんと暮らしているのだ。赤ちゃんだったなおくんはみーこのことを覚えておらず、新しいお母さんを本当のお母さんだと思っている。
まるで平穏そのものの家族の光景を目の当たりにして、黙って踵を返すみーこの隣で、わたしは囁く。みーこ、わたしがここにいるよ。たとえ届かない声だとわかっていても囁き続ける。
なんとか再就職が決まって、みーこはまた働き始めた。あちこちで清掃員の仕事をして、ちっちゃなアパートで質素な暮らしをして、できるだけ貯金をしている。
刑務所にいる間にみーこの両親は亡くなっていて、兄弟もいない。みーこが死んだら、このお金はなおくんだけが相続することになるはずだ。少しでもなおくんに何かしてあげたいから、みーこは少しずつお金を貯めている。わたしはなんともいえない気持ちになって、か細くなってしまったみーこの背中を見る。
実年齢よりも老けてしまったみーこの笑顔を、もう何年もわたしは見ていない。何度も取り出したりしまったりして、よれよれになってしまったなおくんの写真を眺めているときですら、みーこは笑わなくなった。
いっそわたしがみーこを殺してしまえるならいいのに。ホラー映画の怖ろしい幽霊みたいに、彼女の命を奪って、同じ地獄に引きずっていけるならどんなにいいだろう。わたしはあまりに無力で、何の危害も彼女に加えることができない。みーこをとり殺して、幽霊にして、話しかけて、抱きしめて、ひとりぼっちじゃなかったんだよと言ってあげることができない。
わたしは、いやな幽霊だ。
みーこの時間は淡々と過ぎていく。あまりに淡々としていて波風がなくて、ドラマみたいな出会いとかそういうのも起こらない。起きて、出勤して、掃除して、帰って、寝る。だんだん月日の感覚が曖昧になっていく。季節が移り変わっていくのを他人事のように眺めながら、その間わたしはずっとみーこの隣にいた。
ある日、普段はお客の来ないみーこのアパートに、知らない男の人が訪ねてきた。ビシッとスーツを着こなしたそのひとは、なおくんの代理人で弁護士だと名乗った。
なおくんの訃報を聞いたみーこは、その場にしゃがみこんだ。
とっくに大人になっていたなおくんは、遺言書を書いていた。古くなって効力を失わないよう、彼はもう何年も、毎年のように書き直していたらしい。そしてそれを、弁護士の先生に預けておいたのだ。
なおくんがどうやってみーこのことを知ったのか、わたしたちにはわからなかった。彼は何を考えていたのだろう。どうして連絡ひとつくれなかったんだろう。いや、彼の死は不慮の事故によるものだったから、これから連絡をとるつもりだったのかもしれない。わからない。ただひとつ確かなのは、なおくんは遺産の受取人にみーこを指定していたということだ。経費など諸々を差し引いてこれだけの金額になります、と示された数字は、みーこが貯めていた金額よりも多かった。
みーこは空っぽの顔でじっと座って、弁護士の話を聞きながら、心はどこか遠くに行ってしまったように見えた。話を終えると弁護士は丁寧に一礼して、静かに帰っていった。
みーこはその姿を見送っていた。遠ざかっていく背中を、見えなくなるまでずっと眺めていた。それからドアを閉めて、三和土に座り込み、大声をあげて泣いた。
わたしは何もできない。ただ隣にいて、子供みたいにわんわん泣くみーこを見ているだけ。それしかできない幽霊だから。それ以外わたしには何もないから。
それからどんどん痩せていったみーこの心臓が、ある夜眠っている間に突然止まってしまうまで、丸二年かかった。
その間、わたしはずっとみーこのことを見つめていた。
わたしたちは見たこともない場所に立っていた。何もない、暗い、不思議なところだ。
みーこは驚いたような表情でわたしを見つめている。誰かがわたしのことを見つめるのなんて何十年ぶりだろう。すぐにも「みーこ」と呼びかけたいのに、急には声が出なくて慌てていると、みーこの顔がぎゅーっと泣きそうに歪んだ。それから震える声で「こずえ?」とわたしに尋ねた。
言いたいことがたくさんあったはずなのに、何も思い出せなくなってしまう。だからわたしはただ「うん」と答えて、全力でうなずいた。
「こずえ、私を待っててくれたの?」
待ってたんじゃなくて、ずっと一緒にいたんだよ。涙に押されて言葉が出てこないわたしを、「ありがとう」と言って、みーこがぎゅっと抱きしめる。その姿はわたしと同じ十七歳の女の子に戻っている。皺もシミもないすべすべのほっぺたがわたしの頬にふれる。
もうわたしもみーこも孤独ではなかった。やがて涙が出なくなって我に帰ると、私たちの足元に一本、白い道が伸びていることに気づいた。
「一緒にいく?」
わたしが尋ねると、みーこは「うん」とうなずいた。
わたしたちは昔よくそうしていたように手をつないで、だんだん冥い方へと続く道を一緒に歩いていった。きっとこの先が地獄に続いているんだろう。でもみーこと一緒なら怖くなかった。
歩きながらみーこが「こずえ」と話しかけてきた。
「私ねぇ、色んなことがあったんだよ」
わたしは「そうだね」と答えた。
「いいこともあったんだけど、悪いこともあってね」
「うん」
「悪いこともしちゃったしね」
「うん」
「とにかく、こずえに話したいことがいっぱいあるんだよ」
みーこはそう言ってわたしの手を強く握る。わたしはその手をぎゅっと握り返しながら、「わたしも」と返した。
道はますます冥くなり、やがて真っ黒な闇がわたしたちを包んで、何も見えなくなった。
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