我慢をするな
小指を角にぶつける。
これは実に痛い。痛いからこそ私は痛がる。子供がなくように、大人が喘ぐように。ワンワンあんあんと。侘しく悲しく、そんな気持ちを顔に、声で。
だが世の中にはそれを我慢し、平静であるように見せる人もいる。
痛くないよ、と。かっこをつけるためなのか、漢気を見せるためなのか。どっちでも良いが、はたからみたらそれ自体がいたい。馬鹿とハサミのように使う場所しだいでは普通にかっこいいときもあるが。
痛いものは痛いのだ。
人には表現できる顔がある。
人には伝えるための口がある。
だったら言おうじゃないか、痛いと。
いじめられても口に出さないように、辛くて倒れそうなのに顔に出さないように。と、そんな無駄なことはやめよう。
誰かに言おう。
家族に、友人に、教師に、病院の人に。
あなたが口を開かなければ、助けれる人も助けれないのだ。末期のときには果てたときには、その顔も口も意味がないのだから。
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