9-74【友の事情1】
◇友の事情1◇
【女神アイズレーン】を生かしつつ、新たな女神の候補と成ったアイシアを共に共生させる方法を見出した。
それは難しくもあり、可能かどうかもまだ不透明な事実だ。
だけど可能性があるのなら、そしてその方法を俺が、俺だけが可能なのならば、やるに決まっている。
能力――【
【
問題はピンポイントにその能力、しかもどんな能力なのかも定かではない能力を集めるという難題を、近々で行われられるのか、だ。
「――よし、終わりだ」
【
買い物の途中で拾ってきた物を使って作ったので、耐久性もクソもない。
この場限りの物に、高級品は使えないってことだ。
「しかし見慣れないな、いきなり建物が出来上がるとは」
「今までは魔法で誤魔化して来てましたけど、女神に授かった能力ですからね……昔から控えめというか、隠れて使ってた感じだけど、もう隠す必要もないですし」
俺は笑いながら、豆腐のような家に再度【
入口です。これマジで石器時代に戻ってる気もするけど、まぁいいか。
「力を持つ者は
「はは、怖いっすね」
でも真理だとも思うね。
いい例が、リディオルフ・シュカオーンだろう。
【
「ミオならはそうならないと信じてるぞ」
バシッ――と俺の背を叩くジルさん。
信頼されてるね、俺。それを裏切らないようにしないとな……ミーティアの為にも。
「え……なに?どうかした?」
なんでもないさ、俺のモチベーション。
「いや、可愛いなって思って」
「――な!きゅ、急になによぉ〜!」
盛り上がりも雰囲気も、なにもないまま褒めだす俺に赤面しながら、ミーティアは慌てて建物の中に入って行った。
「ははっ、逃げた」
「慣れていないのだ。特に意中の男に言われることはな」
そういえば直接言ったりは、俺の性分的にしてこなかったかも。
もっと積極的に言ってもいいのかもしれないな。
なんだかチャラくなりそうで嫌だったんだけど……ミーティアの照れる姿が見れるならいいか。
そして試しにジルさんにも。
「ジルさんも綺麗ですよ」
キメ顔で言ってみる。
別に異性として言ってるのではないが、美人さんは事実だし。
「そうか。お褒めの言葉嬉しいよ、お前もいい男になれよ」
何故か頭を撫でられた。
完全に子供扱いですね、はい。
流石はエルフの王女、流石は年の功、いくら転生して年齢を重ねても、年長者には敵わないということだ。
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