第29話 紗彩の心境(このエピソードは紗彩が主人公)
私は、この前風馬君に恋をした。理由は、風馬君がサッカーをしてたのを
見てたから。今は違うらしいんだけど、勉強もよく出来ていたし、サッカーや
バスケットボール、陸上、水泳をしていた風馬君がとても輝いていてかっこ
よかった。でも、私は自分では、陰キャで、風馬君なんか、私に気づいてすら
ないと思ってた。それで、なかなか告る勇気がなかったの。それで、10月だっけ?
登校してるときに、交差点で待っている風馬君を私は見つけたの。それで、勇気を
だして、告った。フラれるとばかり思っていたけど・・・。風馬君は、私を歓迎
してくれたの。それで、私はすごい楽になった。でも、優奈も好きだって聞くと、
私は、すごく絶望した。まるで100kgの鉄球を載せられたような重みが私の心に
のっかってきた。私は当然責めたのね。でも、そこでまずこの中村夢島学園の
サボりヤンキー軍団、海賊軍団に風馬君が入っているということを知った。一瞬
私は混乱したの。あのスポーツマンで、勉強もできる、風馬君がヤンキーだっ
たって?ってさ。でも、私には、海賊軍団の友達ができてたの。知らぬうちに。
それは、橋立介司って人。その子も風馬君には負けるけど、スポーツマンで汗かいてる姿には、ついつい惚れちゃった。その子とは、実は小学生の頃の同級生だった。
介司君とは、すごく仲良かって、私の初恋になった。思い切って告白したり、逆に
介司君から告白されたこともあったの。でも、初恋は実らなかった。そのまま
中途半端な関係のまま、6年生になり、そして小学校を卒業。この学園に入った。
介司君となるべく関わらないように、別の人を探したら、風馬君が視野に入った。
風馬君への恋は、介司君を忘れるための恋でもあったの。だから、ヤンキーでも、別に気にはしなかった。それで、今度は「どっちも好きだ」って言われて。そしたら
私にまだ彼は恋してるって気づいて、キレてる優奈を無視して、まだ恋ができているってことなの。まだまだ、私と風馬君の恋が続くといいな・・・。
「今度は紗彩がボーっとしてるよ。人に言っといて~」
「ええ?あ、ごめんごめん」
ああ、私までこんな考え事してた。それだったら、風馬君も何か考え事してるの
かな?何回もしてるから、大きな悩みがあるのかも。聞いてみようかな。
「風馬君、最近悩みある?」
「え??ええ??ああああ、急にどうしたの?」
「私もさっき悩み事しててボーっとしてたから、風馬君も何か考え事してたと
思って。それで、何か悩みがあるのかも、って思ったの」
「はぁ~、僕の気持ち、全部見透かされてたみたいだな」
「それで何か悩みあるの?」
「それはね・・・」
(紗彩主人公はここまで。次は風馬が主人公)
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