第23話 二股の恋

 今日は、和希という重いものが少しなくなったため、いつもより、授業に

少しだけ集中できたような気がした。そして、今日も学園からの下校。ちなみに、

この学園には、部活動があるが、風馬は、部活に入っていない。ようは、帰宅部な

わけだ。直樹と大輔もそう。優奈と紗彩は、それぞれインターネット部、新聞部に

入っている。益男は、卓球部、そして、和希や幸樹は、相撲教室へ通うため部活を

やっていない。ただ、相撲部を、学園に作りたいという計画があるらしい。でも、

和希の薬のおかげで、計画はしばらく止まっている。でも、幸樹と、直樹、そして、

教室に通っている、メンバーで今、再始動。今日は、生徒会の会議にデジタル担当と

して、参加する。あの頃は、パソコンやネットについてそれほど知らなかったため、

あれから勉強して、まあまあ、出来るようになった。今では、Twitterとブログを

している。人気は低いが。そして、会議終了後、優奈の、インターネット部も終了。

また一緒に帰ることになった。


 またまた、一緒に帰ることになった2人。熱はまだまだ冷めない。

「風馬君、趣味とか何があるの?」

「部活とか何してるの?」

「興味があることなんかある?」

「誕生日は?好きな色は?」

一方的にたくさんの質問をしてくる、

「それじゃあ、僕も質問していこっかな♪」

「誕生日は?好きな色は?」

「興味があることは?」

「趣味は?」

「好きな小説は?」

色んなことをどんどん聞いていく。そして、

「『好きな人、いる?』」

「あ、ハモった!」

「で、風馬君はいるの?」

「ぼ、僕は・・・いる・・・かな・・・」

「へ~、そうなんだ。誰?」

「そこまでは言わないよ。優奈ちゃんは?」

「私はね・・・いるんだけど、ちょっと恥ずかしくて言えないかな。へへへ」

こうした楽しい時間はあっという間に過ぎてゆく。もう少し、この心のカイロに

触れていたかったが、あっちの事情もあるかもしれないから、仕方がない。


 次の日——優奈は、昨日熱を出してしまって今日は休んでしまった。昨日はあんな

に元気だったのに。今日はカイロなしの1日になりそうだ。すると――信号で紗彩

発見。でも、クールな紗彩に話しかける勇気は、なかった。

「あ、風馬君ね。今日は登校早いね」

「え、あ、ああ、うん・・・」

「そう。今日は、一緒に登校しない?」

「え?ああ、いいよ」

ヤッタ~!紗彩とも歩けるようになった!その日、お互いが恥ずかしかったのか、

特に話はしなかった。でも、学園まで、ずっと手をつないでいた。その手は、優奈と

同じくらい、温かかった。もう1つのカイロを、風馬は、手にした。その日から、話すことも少しずつ多くなった。風馬の二股の恋が始まった。

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