第13話 風馬たち、本当にヤンキーになる?

 思わぬ知らせに、返事ができない。しばらくして落ち着いて後、初めに発した

言葉。それが、

「和希が失踪した――?」

もうすでに知らされている事実をリピート。

「和希が失踪?和希が失踪?和希が失踪?ええ?ええっ?和希が失踪?」

「おい、何回言えば気が済むの。だいじょーぶ?」

「え、あ、うん、その、えっと、ああ、はは、だい?大丈夫・・・だと思う」

直樹の言葉で一応、風馬は我に返った。衝撃の事実で、あまり分からなかった。

「ねえ、それはさておき、髪型変えない?」

「え?ああ、いいじゃん!ヤンキーのリーゼント頭に加工~!」

「ああ、確かにいいかもね。それじゃあ、早速やるか!」

みんな納得。あまりにひどいことをされた、和希のことは、すぐに忘れてしまった。

というわけで、早速実践!

・・・

「出来た!!」

「どう?」

「バットも似合ってんじゃね?」

3人のヤンキー加工成功(?)。直樹はすべてがうまくいき(直樹はおしゃれ好き)

大輔は、バットが自分のこづかいで、間に合わなかったため、おもちゃの

「怪物退治セット」というので、我慢。風馬は、髪が短かったため、ちっちゃめ

リーゼントになってしまった。そして、風馬と直樹のバットは、安いからという

理由で、100円ショップから。このバットでも、少しは、護身用になるだろう。

「なあ、大輔、風馬、僕が言いたいことを紙に書くよ?」

そういうと、直樹は、紙にこう書いた。

「大輔は、アニメの怪物退治セット~wwwww 風馬は、髪が短いからかな~り

ちっちゃめのリーゼント~wwwww いや、もはやリーゼントじゃないのかな??wwwww どちらにしろwwwwwwwwwwwwwwwwww」

という内容。ちょっとしたギャグポイントとなったようだ。服装も、ヤンキーっぽく

新調。そ・し・て・・・自販機で見つけた10円玉をポケットの中に。

「俺らもやっとヤンキーになったって感じがするような~?」

「ああ、そうだな~!!」

今更、みんなはヤンキー化した――はず(ちょっとだけ?)だが、性格はやっぱり

変わっていない。

 前生徒会のメンバーが武装蜂起した。大変な出来事だ。海賊軍団メンバーは、

そんなことには慌てない。それくらいは、会って当然なので、すぐに対応することが

できる。だが、新米たちは、そうもいかない。

「ええ、武装蜂起ぃぃぃぃぃぃ?それってかなりヤバいんじゃぁ?!どうすんの?

ねえ、どうすんのよぉぉぉぉぉぉお?!」

大騒ぎ。大慌て。

「おい、どうするって、鎮圧するに決まってんじゃん」

それに比べ、プロはよく落ち着いている。そして・・・鎮圧開始!気持ちを替えて、

100円ショップのバット&怪物退治セットで、応戦。怪物退治セットは、

すぐにやられて、無くなってしまったが。そして、戦っている最中に見覚えのある人

を目撃した。平塚快、滝澤潤、神田梨花、そして・・・

「和希ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ?!」

あちらは、家庭科室のフライパンが武器だった。

「あ、まずい。逃げろっ!」

「あ、待て。逃げるな・・・」

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