第9話 大輔の答え

 ああ、大輔が・・・このことを知ってしまった・・・。どうしよう・・・。

なんで、何で運命はこんなに残酷?マジで嫌なんですけど・・・。

今、僕は廊下に突っ立ってる。そんな時・・・。

「お~い、風馬く~ん!」

後ろからたたいてきたのは・・・その大輔!うっわ、一番今会いたくない人に

会っちゃったよ・・・。

「風馬、和希と大ゲンカしたんだろ?」

「・・・」

「それで、海賊軍団に入ってるんでしょ?」

「・・・・・」

「なあ、俺考えたんだ。ある決断を」

「・・・・・」

ある決断って何だろう?もしかして、僕と決別することにしたとか?ああ、次に大輔

から出てくる答えが超怖い。だが、その口から出てきたのは予想外の答えだった。


 急に気持ちが楽になった!大輔から出てきた言葉は、いい言葉。予想外であり

海賊軍団にはプラスになることだ。話したことは―—―

「実は俺もさ、和希とケンカしたんだよね」。

「・・・は?」

「それで、俺は和希が嫌になった。あいつとは決別する」

「ふんふん。それで?」

「海賊にもなろうかなぁ~?とも考えててさ。どう?」

「へ~っ!でも、やめといたほうがいいかもよ」

「なぜ?」

「入った人にはついてくる可能性が結構ある後悔なんだよね」

「ほうほう」

「生徒会、いや学園と戦わなきゃいけないんだし、友達関係にも大いに悩む」

「そっか~。ちょっと考える。なおタンにもちょっと聞いてみようかな?」

ちなみに、「なおタン」とは、直樹のことだ。大輔だけがそう呼んでいる。

「だから、これから風馬のことは、ふうちゃんと呼びま~す!」

「だから、って何?何のついでなの?まあいいけど。それじゃあ、大輔のことは、

だい君で!」

「あんまいい感じじゃないね・・・」

「まあいいじゃん!だ~い~君!!」

「はいはい、分かりました。ふうちゃん!」

「そんじゃ~ね!またLINEのグループに登録しとくね!」

こんな会話でした。直樹(なおタン)とも話し合って、色々考えた結果、大輔が

軍団入りすることに!だい君が嫌な思いをすることがありませんように。


 今、風馬、直樹、大輔は生徒会室にいる。宏太の立候補のため、やってきた。

様々な相談をするためだ。大輔は、ちゃんと海賊軍団にメンバー入りした。

これで、海賊軍団は、全員で、13人。十分な人数だ。これで、宏太を

支えている。そして、今僕の一番の悩み、それは・・・紗彩ちゃんも好きだけど

優奈ちゃんと迷ってること!!今は、どっちも好きなんだけど・・・。どちらかと

付き合いたいなぁ・・・。とも、ちょっと思っちゃう。

「お~い、風馬、大丈夫?ボーっとしてて」

「ああ、ごめんごめん。そうだ、僕ここやるね。絵は得意だから」

「それじゃあ、僕はここをサポート!パソコンが大好きだから」

みんながそれぞれ案を出しながら、どんどん宏太のポスターが仕上がっていった。

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