第8話 恐ろしいネットの世界

 南斗が提案してきたこと。それは―—―LINEで、反和希連盟作ったら?

ということ。確かに、学園の多くの人とは、LINEでつないでいる。和希同盟。

なんかあんまり気がのらないんだけど。これ、最近よくあるやつだよね?ネットで

悪口言われて自殺って。和希が自殺したらそれは僕のせいになる。そんなの嫌だ。

まあ、一回やってみよっかな?


 というわけで、早速実践。和希自体は、真面目な性格だから、嫌いな生徒も

多い。よし、やろう!ピッピッピッ・・・。

色んな人へ連絡した。大体の返事は、Yesだった。案外嫌われているらしい。早速、

「反和希同盟」というグループを製作。色んなことを相手にぶつけた。相手にやると

当然まずいので、お互いと和希の嫌なこととかを話した。それが、以外に効果

あり。ストレス解消~!これは、使える。ってことは、LINEを使って反生徒会も

作ることができるんじゃ?生徒会の政策には、反発も多い。行けるかもしれない。


 というわけで、秘密基地の階段を駆け上がる。今度こそ、宏太発見!南斗と

話していた。

「お、風馬。南斗から聞いた。そんなことがあるとは。まあ、確かに警察来たら

まずいもんな。ちょっと調整に入ろうかとも思った」

ヤッタ~!納得してくれた~!これ行けるよね?うん、ヨッシャ~!

「だがな。そんな緩い方法で何とかなるのか?何とかなったらいいがな、時には

大胆なこともしなければ、大きなこともできない。織田信長とか、そうじゃん?

比叡山焼き討ちとか結構して、そのおかげで天下統一への地固めをできたんだよ」

はあ、反対されたのか。結局。まず、そんな織田信長とかをこんなに知ってるの?

意外。

「だが、確かにこの意見は、分かる。慎重にやっていく。出来るだけ正しい方法で

切り崩しを進める。それでも、無理な場合は、武力行使だ。いいな?!」

「はい!あ、それと、もう1つ。LINEを使った戦略です」

「ほう?」

LINEのやり方を説明すると――

「よくやった!とてもいい方法だ!今すぐ俺がやってくぜ!」


 というわけで、宏太の機嫌をつかんだ風馬は、歩く歩く。だが、事件発生。

「お前、反和希同盟なんて作るとはな――!許せねぇ。お前がそんな奴だ

なんてな!がっかりしたぜ」

声の主は・・・和希!そこには、僕のスマホがあった。その画面には、反和希同盟

の幹部の1人に入れた、西田雄弥とのトーク画面。いつの間にか、スマホを

落として、それを、和希が拾ったのか。


 また別の日——Zoomの授業で、失態。うっかり、つけたままで、

「和希のやつ!マジで嫌だよ!なんでスマホなんか拾うんだよ!」

と発言すると、ただ1人Zoomに残っていた、大輔が聞いてしまった。つまり、大輔

との仲が・・・ドンガラガッシャンと崩れてしまったわけ。ネットの世界って

恐ろしい。風馬は、今更そんなことを思ったのだった。

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