第4話 血まみれの決闘

 僕らは、海賊の秘密基地の階段を駆け上がった。そこには、宏太と南斗、頼久が

いた。1階には、亮と介司がいた。2階には、大悟と真一がいた。そして3階には、

この2人がいるのだが、何か足りない。源太郎だ。ひとまず、宏太に伝えよう。

「宏太リーダー、大変です!同じ学年の和希とケンカしたんですけど、生徒会が

海賊軍団を退治しようと動き出したんです!それで、生徒会は、まず学園に伝える

はず。つまり、学園VS海賊軍団の構図ができてしまった・・・」

「分かった。分かったよ。そんなことはどうでもいい」

「どうでもいいってどういうことですかぁ?!」

「あのな、この海賊軍団は、ヤンキーのサボり軍団だぞ?!学校と対立しない

ハズがないじゃないか。だから、学園と戦っても、大丈夫だ。俺らが勝つ」

呆然。でも、そういえばそれはそうか。って、僕と直樹は、そんなことも分からずに

僕らは海賊軍団に入ったのぉ?ああ、バカバカバカ~!

「そういえば、源太郎さんがいないんですけど、どこにいるんですか?」

「あいつか?知らねぇけどな」。

まあ、トイレにでもいる?学校?ま、いっか。別にあの人くらい。すると・・・

「大変だ!!宏太リーダー!!源太郎が・・・」

真一と介司が飛び出してきた。

「どうした」。

「どうしたどころじゃない!!源太郎が、生徒会の森下修二ともめあいになって、

大ゲンカに発展。殴り合いが始まったわけです。そこに、先生が来ると、源太郎が

逃げ出して、生徒会と教師は、徹底的に俺らをボコそうと思ってるらしいっす」

「ふん。これは、面倒なことになったな・・・」

さすがの宏太でも、これには動いたらしい。

「よし、それじゃあ、校庭に来い!」

え?どゆこと?何が始まるの?よくわかんないけど行ってみるか。団員だし。


 遅れて2人で校庭に行くと、とんでもない光景が広がっていた。源太郎は、何か

持っている。それは、ピストルだった――。それ以外のみんなも、刀や、斧を持って

いた。戦う気なの・・・?

「お前ら!これ以上やると命が危ないぜ!やめといたほうがいいと思うがな!」

「何おう・・・これくらい。快会長が裏庭で倒れてた。お前らがやったんだろ?」

「よくわかってるじゃねーの」

「だから、あんたらを、徹底的につぶそうと思ってな・・・」

「いけぇ~!!」

その合図と同時に、団員は、一斉に殴りかかったり、ピストルを撃ったり。

大変だ!ほれ、お前らもやれ、っていうように、大悟に小刀を渡される。気を取り

直して。僕も一応海賊軍団なんだ。やらなきゃいけないのかも・・・。

「おりゃ~!!」

僕と直樹も生徒会にかかった。襲い掛かってくる相手を、少し脅して通っていく。

それでも、来るやつは、刺した。そして、次の相手は――和希。

「お前が小刀までもってやるなんてな・・・」。

その手には、家庭科室にある包丁が握ってあった。いや、お前も包丁持つのかよ。

「イヤァァァァァァァァァァァ!!!!」

斬りかかった。その時、生徒会が引き始めた。和希も引き始める。この戦いは

どちらかが死ぬかもしれない。ようは、殺し合いだ。そんなことが起こるなんて。

しかも僕も犯人の1人。この先どうしよう・・・。

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