第37話 お手伝いな日常
=コロ↑コロ↓コロ→、(2,3)『5』=
=コロ↑コロ↓、『2』=
ヒャッハー、きょーおーも、あーさがくる♪
あ、どうも僕です、セイです。キャラ変したわけではないので大丈夫ですです。
いやー、最近ね?生産職のお師匠の方々に久しぶりに扱かれてね~。不死者との訓練の方が息抜きになるという日々を送っていたもんだからさぁ~。
ちょっと、何があったかを振り返る感じで話そうかな?それではどうぞ!
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裁縫職人として手伝っているときの出来事。。。
最近では不死者との訓練時間は30分ほどにまで短縮されてきている。成長が著しいのは『転移』能力だ。
始めは魔法陣での補助から始まり、時間をかけて無演唱にまで上達させ、魔法陣が無くても発動するようになり、実践の中で鍛えることで発動時の隙と発動後の硬直を無くし、最近では短距離転移だけでなく長距離転移も問題なく発動できるようになった。
『転移』の利便性が上昇したことでリアナに頼らなくても好きな場所に移動できるようになった。でもまぁ、基本的にリアナとは一緒に行動しているのでそこまで大きな変化ではない。
転移の利便性を感じているのは戦闘中だ。短距離転移で攻撃を回避する手段が追加された。初めは転移前の演唱時間と転移後の硬直時間が致命的な隙であり戦闘で使えるものではなかったが、何度も不死者の方々と戦闘を繰り返すことで実践でも扱えるほど隙を無くすことに成功した。
これにより、精霊の歩幅による回避だけでなく転移による緊急離脱が追加され、より安定した戦闘を凝り繰り広げることができるようになった。
このお蔭で不死者との訓練時間が大幅に短縮されている。体感時間で100年近く経過していたものが半分の年数まで短縮された。現実時間でいえばたったの30分の短縮だが大きな進歩だ。
『魔眼』は慣れてからは相変わらずの性能上昇具合。『真似る』との相互作用もあり見て学習することが格段に強化されていっている今日この頃だ。
『分解』はちょっと練習不足。素材の分解や構成情報の理解など生産者としての活用としては非常に便利な能力なのだが、生物に分解を作用させるまで上達していないので戦闘ではあまり使えない。
経過報告としてはこんな感じだろうか?僕なりに徐々に成長しているように思う。
マイペースに徐々に成長する普段通りの日常を過ごしていた時のとある日の出来事だ。今日は、不死者との訓練も落ち着いてきたので生産者として活動したいと思い午後の予定をたてている。
不死者との訓練終了後の自由時間である午前中。リアナが試作品を続ける中、僕はソファーに溶けながらのんびりと過ごしている。
「リアナ~ 今日は生産系の事をしようと思うんだけど、どうかな?」
「ん? 何か作りたいの?」
「あー、そうじゃなくて なんというかバイト?師匠の手伝い?っていうのかな? 最近は不死者との訓練も落ち着いてきたし顔を出すのもいいのかな~って思って」
「ん なら、裁縫がいい ちょうど予定が空いている」
「・・・よく知ってるね」
「ん、よく催促がくる セイはいつ来るの?って」
「あぁ、うん これから行こうか」
リアナから詳しく聞くに分身体にいつ顔を出すのかと生産職の師匠の方々から度々催促が来ていたらしい。今までは不死者との訓練もありなかなか気の休まる時間が無かった為やんわりと断ってくれていたのだそうだ。
僕が直接事情を話してもと思ったが、、、『セイが直接話したらそのまま拉致される』、、、あながち間違ってないかも。師匠達は一度教え始めると止まらない。切りのいいところまで徹夜することもいとわずに叩き込み続ける。過去に何度となく深夜テンションで指導を受け続けたか・・・。
今なら一日の時間も落ち着いたのでもし指導で拘束されるようなことになっても大丈夫なはずだ。なんだかんだで一通りの指導は教わり終えているのでこれ以上教わることはないはず。・・・何回も繰り返すとフラグにしか聞こえてこない。
まぁ、今日は裁縫のおばあちゃんの元に向かう。リアナ情報では時間も空いているようなので邪魔にはならないだろう。昼食を食べた後、裁縫職の仕事場へと向かった。
相も変わらずのセントヴェンを歩くこと数分。探索者協会からもあまり離れていない大通りに面した店舗なので迷うことなく到着。何年も経過しているが変わることなく繁盛している様子。
ガランガラン~
「あら~、いらっしゃい セイちゃん」
「あ、お久しぶりです 予定が空いたので顔を出しに来ました」
おばあちゃんは変わらない様子で座っていた。今も店内を見ながら手元は作業を続けているようだ。見習い人時代から思っているがものすごい技術力。『真似る』が上達したことでおばあちゃんが何をしているのかを今ならわかるかも知れない。
「・・・セイちゃん 見えてるね?」
「え?」
え、なに?何か見える?見えちゃいけないもの見えてる?
「セイ たぶん手元 『真似る』で観察できてるかってこと」
「え、うん たぶん見えてます 少しはわかるかもしれません」
「あら~ なら、ちょっと教えたいことがあるから来てもらえる?」
「あ、はい」
あれ、いつものおっとりとした雰囲気の中になにやら威圧感を感じる。これまでの師匠の方々からはよく感じていた威圧感だがおばあちゃんからは一度も感じた事のないものだ。これは、あれですね?僕にフラグをへし折る力はなかったということですね?
僕たちはおばあちゃんの案内の元、奥の作業場へと向かう。そこは裁縫の事について教わるときによく訪れていたいつもの作業場。おばあちゃんが作業する席がありその周辺の手が届く距離に必要な道具や素材が飾られている。一言に裁縫と言っても扱う道具は多く様々な種類の道具が整理されて飾られている。
「セイちゃん 私が何をしているかわかるかい?」
そういいながら今度は目の前で先ほどの作業を見せてくれる。
改めて間近で確認したが超絶技巧だ。おばあちゃんの作業は1から100まですべて手作業であり完成する作品は一品物となる。
今見せてもらっているのは布同士の縫い合わせ。縫い糸にまとう魔力をあえて凹凸上にコントロールし布同士をつなぎ合わせると同時に布全体に魔力を行き渡らせる工程。おばあちゃんの作成速度は速く、正確で、迷うことなく進めている。
瞬く間に縫い合わさっていく布たち。多分作成している物はズボンだろうか?頑丈で高い耐性を持つ竜種の革と伸縮性のある爬虫類の皮膚を縫い合わせている。縫い合わせる過程で一見無駄の様に見える縫い目があるがこれが完成後にはエンチャントとして機能するのだろう。さらに模様も同時に刺繍している。
「んー ん?」
僕はさらに観察していると魔力の流れに違和感を覚える。糸にまとわりつく魔力に対する違和感。
『魔法とは現象の押し付け合い』
ふと、リアナと至った魔法の考え方が蘇る。そして、改めて確認して確信を得る。
「リアナ これって、、、」
「ん、そう これも魔法」
「うんうん、気づいたようだね 成長したね~ セイちゃん」
おばあちゃんの説明が続く。
僕が感じた違和感は魔力の扱い方。おばあちゃんが行っている糸への纏わり方はとても複雑。僕は漠然と魔力を纏わせて縫っていたが、おばあちゃんは魔力の纏わせ方一つ一つに意思を乗せて纏わせている。それも一つだけの意思でなく、糸を撚り合わせる様に、極細にまで圧縮させたそれぞれの魔力の意思を一本の糸に撚り上げ、布に馴染ませるために全体を凹凸のある魔力で最後に覆う。
おばあちゃんの扱う縫い糸は他の意思を寄せ付けないほどにまで魔力を圧縮している。繊細で高度な魔力操作技術を要求されるだけでなく、複数の意思を同時に考える並列思考の技術が必須となる。また、単純な魔力消費量は計り知れない。
この技術はおばあちゃんが至った極致の一つ。おばあちゃんの秘奥であり未だ弟子たちは真似できていない技術なのだそうだ。
「今は『頑強』『熱変動耐性』『魔力修復』『自動修正』の四つを同時にエンチャントしているの 加えて素材の能力を引き上げるような意思も込めて作成しているわ セイちゃんがこんなに早く解るようになるなんて思わなかったからおばあちゃん驚いちゃった」
「いやいやいや、おばあちゃん 話しながらそんなことが出来ていたなんてスゴ過ぎ」
「ん、すごい」
「あらあら、ありがとうね でも、これはまだまだ簡単な方よ? 今なら100種類の意思を乗せて作りあげるのが最高かしら? 一ヶ月近くかかっちゃう作品だけどね?」
「「・・・・・・」」
おばあちゃんヤバイ。何してるのおばあちゃん。超絶技巧と思っていたものがまだまだ序の口だった。え?ヤバくない?技術的にもそうだけど流れ的にも・・・。
「こう見えて私たちも英霊に至っているのよ? セイちゃんも英霊に至ったことだし習得してほしいの」
おおういえー。威圧感がパネェぜ。改めてぶつけられておばあちゃんが英霊に至っていることを理解させられたぜ。絶対逃がさないって目をしてるよ、うん。というかあんな魔力の扱い方ができるのは消費量的にも英霊に至っていないと無理な話だよな~。
「二人には習得してほしいのだけどお願いできるかしら?」
「「イエス マム!!」」
これはお願いであってお願いじゃぁない何か別のモノですよ、おばあちゃん。
おばあちゃんは自重というものを辞めた。懇切丁寧に僕たちが理解できるまで付きっきりで何日も教えてくれる。今まではもどかしい思いをして指導していたのかもしれない。今回のおばあちゃんの指導はとても生き生きとしていて楽しそうだった。
毎日の日課である朝練と不死者との訓練の時間以外はほとんど裁縫職の職場で泊まり込みの日々。時折、様子を見に来るお弟子さんたちはいつにないおばあちゃんの様子に驚きつつも僕たちを応援してくれる。中には負けじと裁縫の技術を上げようと奮起する者もあらわれ職場は活気に満ち溢れていた。
指導の期間は一つ一つの作品を作るのに長い時間がかかるため徹夜することなど当たり前の様な日々となった。
食事の時間と睡眠、不死者との訓練の時間が息抜きとなるような日々を送ること早数ヶ月。僕とリアナは厳しい指導の末、、、おばあちゃんの秘奥を教わることになる。
副産物として戦闘面でも魔力を扱う技術が上昇するなどといいことも同時に起こった。
そして、最後に今回の指導の日々の締めとしてこれまで習ったことを踏まえた作品を作っている。
先ず皮を鞣す工程から作業が始まる。『クリーン』で簡単にキレイにし特殊な鞣し剤を用いて皮を鞣す。薬液に意思を込めた魔力を込め、イメージによって革を補強強化する。
薬液自体は薬師から仕入れているものだが、鞣すこと自体は裁縫職人の下というか、おばあちゃんは自身で行っているので僕もすることになった。
使用する皮を全て自身の魔力を馴染ませ鞣した後はすべて手作業で作成していく。
大量生産するのであれば機械技術をもって作り出せばいいが意思を込めた魔力を使うにはどうしても手作業である必要がある。
縫い糸におばあちゃんから習った魔力の込め方実践する。
柔軟性、頑強さ、親和性、自動修復、属性耐性、状態異常耐性、などなど一言で大雑把に魔力を込めるのではなく、一つ一つ意思を込めて魔力を込める。
例えば、属性耐性とまとめずに火耐性、火炎耐性、炎耐性、熱耐性、熱変動耐性とより細かく言葉遊びの様に意思を込め、能力を重複させより強靭なものに仕上げていく。
おばあちゃんよりも僕の魔力量の方が多く、一度に扱える魔力量も持続できる時間を僕の方が上だった。
結果何が起こるか? ・・・おばあちゃんの無茶振りが始まる。
千の意思を込め、千種類の魔力の糸を極限まで圧縮し、一つの糸として紡ぎあげる。
極限の集中の中、淡々と一つの作品を作りあげる。
総魔力量も多い為、中断することなく三日三晩作業を続けることでこれまでにない最高傑作を作りあげることが出来た。
デザイン性は僕に才能はないのでおばあちゃんが作ってくれた銀糸の刺繍がアクセントの戦闘用ブーツを参考にしている。見た目に大きな変化はないが、靴としての性能は自信をもって紹介できる。
柔軟性
様々な動植物の特性のいいとこどりをし全く違和感を持たせない靴へと仕上がる。
頑強さ
重量の増す金属類は使用していないにもかかわらず、靴としては異常な頑強さ。名のある名刀とも正面からぶつかり合える頑強さ。
親和性
試練にて仲間となった微精霊たちとの親和性を極限まで追求した一品。それぞれの精霊が喧嘩することなく共存し、精霊たちの成長に合わせてこの靴も成長していく。
自動修復
魔力を消費することで新品同様の靴へと生まれ変わる。さらに、使用者の状況に合わせてより使用者に適した形や重さに変わっていく。
属性耐性
ありとあらゆる属性に対して極限まで使用者に耐性をもたらす。靴はもちろんの事、精霊との協力もあり周囲の環境にも影響を及ぼす。
状態異常耐性
極限まで強化しすぎて状態異常に関してはもう効きません。この靴を装備している存在にあらゆる状態異常は無へと帰す。
精霊の靴
これまでの強化の末、精霊の靴としての能力が格段に上昇。精霊の歩幅の歩数制限が無くなった。
特にこの七つの能力を重点的に強化した一品となった。
状態異常に関してはリアナの過保護な協力もあり特に壊れた性能に仕上がったように思う。
僕自身が一番重要視した能力は、精霊の靴としての能力向上。試行錯誤の苦労の末、精霊の歩幅の三歩という制限を覆した。これにより格段に能力が上昇したことは明らかだ。
この作品を作りあげたことで裁縫職の最後の修行は終了となる。おばあちゃんにも『もう教えることはない』と御墨付きを貰い受け頭なでなでをしてもらった。
その時は深夜テンションで可笑しな感じになっていたがよくよく考えたらいい年なのに頭なでなでってすごく恥ずかしい。
なんとか習得することが出来て安心な訳だが、、、よくよく考えるとただ顔を出しに来ただけなのになぜ修行になっているのだろう?よくよく考えなくてもちょっと状況が可笑しいと思う。
まぁ、なんだかんだで習得出来たことで良しとしたいのだが、これだけであれば冒頭の様にキャラ変したように疑われなくて済んだのだ。
原因は必然というか当たり前というか今までの傾向的にも一つ教えられただけで終わるはずがなかったからだ。生産者というのは繋がっている。持ちつ持たれつ協力し合い一つの作品を作り上げていくことになる。今回の靴の製作でも鞣し剤の薬品、魔力を通す特殊な道具類、道具類を作成するためのインゴット、鉱石からインゴットの生成などなど繋げていけば様々な職種が関わってくる。
何が言いたいかというと、、、他の師匠達からもご指導を受けることになりました。
鍛冶の親方からは、秘伝のインゴットとそれを用いた武具の作成について。
薬師の若作りおじさんからは、用いる知識の全てと特殊な毒の転用方法について。
錬金術のパワフルおじいさんからは、合成と分解の極意について。
細工の寡黙なおじさんからは、特殊道具のブラックボックスの中身について。
木工のムキムキ姉御からは神仏作成の技術と呪いについて。
料理人のおネェさんからは、『これで彼も一殺』絶倒フルコースについて。
ホームキーパーの普通のおにいさんからは、手先の重要性と管理方法について。
従者のダンディーなおじ様からは、数字に関すること全般。
テイマーのおねえちゃんからは、テイムの繋がりを通しての極意につて。
農家のボディビルおじさんからは、プロテインの最終形態について。
どの職種も魔力を扱えることが前提の技術体系。おばあちゃんの教えもあり基本が出来上がっていた為、比較的スムーズに習得することが出来たが、それなりに時間がかかり徹夜が当たり前の生活が長く続くことになる。
おばあちゃんが話していたように彼ら彼女ら師匠達はこの魔境のセントヴェンで生産職の頂点に君臨している生産者、英霊へと至った方々だ。かくかく方法は違えども最低限の英霊としてのステータスを持ち合わせているすごい人たちだった。
そんな方々が自重を忘れ、全力で自身の秘奥を教えてくれる。徹夜続きで頭がおかしくなる時間ではあったが僕にとってとても必要な時間でもあった。
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そして冒頭に戻ってくるわけだ。各職業で秘伝、秘奥を教わり卒業試験として一品作り出す。
鍛冶では、より強力な各種武器種を作りあげ。
薬師では、知識を習得し毒の扱い、初見の素材に対する対応力をつけ。
錬金術では、合成と分解、特に分解について深く教わり実践し。
細工では、僕専用の各種生産道具を作りあげ。
木工では古の呪いについて深く理解することになり神仏像を作りあげ。
料理では、例のフルコース。ホームキーパーでは、手の管理。従者では経理の極意ができるようになった。
テイマーでは、ビーちゃんとより深く意思の疎通と能力の共有ができるようになって戦力が増すなんてことも起こっている。
そして、今回徹夜でボディビル農家から最終形態のプロテインレシピを教わり使用方法を教わって実践を行っていた。
最終形態のプロテインはプロテインであってプロテインでない何かだ。形としては丸薬。一錠の丸薬。色は飲み込まれるかと思うほど黒い漆黒の暗黒の色合いをしているが危険はない。
この何かは食べることで一時的に黒光りする輝かしい肉体を手にすることが出来る。その人物に適した完璧に調整された肉体を一時的にだが再現できる珍技術。世のプロテイン農家はこの理想の体に近づけるために日夜筋トレと筋肉調整を続けているのだそうだ。
と、よくわからないことを最後の方は深夜テンションでムッキムキの体を引っ提げて農作業を繰り返していた。プロテインがメインの説明ではあったが農業としての極意も教えてもらっているので大丈夫なはずだ。
変なテンションでリアナと共に雑談しながらで宿舎へと帰ると何やら少し騒がしい。
「ふあぁぁぁ 何かあったのかな?」
「ん、たぶん ちょっと待ってて」
リアナがそう言うので大人しく待つ。というか徹夜続きで頭がまともに働かない。早朝の時間だってのに欠伸も止まらないし体は妙にだるいし、あぁ~ビーちゃんが体に染み渡るヴ~~。
ビーちゃんをスパスパ吸っては吐き吸っては吐きと芸術作品を作り出しているとリアナが戻ってきた。
「ふぅ~ どうだった?」
「ん、ちょっと事件」
リアナから聞いた内容はちょっとどころではない事件だった。
獣人種の大陸、グンダヴィラ大陸から人類が撤退したとの情報だ。多種多様な新種の魔物から襲撃を受け、港町として残る二国の拠点を守り切れず撤退することになったのだそうだ。
その際の人的被害は不幸中の幸いか最小限に抑えられたそうだが、それよりも人類の生活圏が脅かされるなどそれこそ数百年の間一度もなかたっ出来事だ。
「ちょっとどころの事件じゃないと思うけど・・・」
「こっちの方が重要 ・・・セイの師匠 大道芸人の師匠とグンダヴィラ大陸に渡ってから連絡が取れていない」
「・・・なんだって?」
師匠と連絡が取れない? 今、あの大陸では何が起こっているんだ?
予想外の状況に戸惑いを隠せないセイとリアナ。そして、早朝から情報が錯綜している探索者協会の姿がそこにあった。
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