第21話 重力の孤島 遭遇

ブゥオンッ


僕の頭上を岩の拳が通り過ぎる。前髪が数本持っていかれ冷や汗を掻くことになる。


僕はこの岩の巨人の攻撃を一度でも直撃すれば戦闘不能になる。これまで何度も挑戦しその全てが一撃の下で行動不能に陥った。その度にリアナに回収してもらい一命を取り留めている。


僕たちは憑依による強化が実現したことで岩の巨人と戦闘が出来るようになった。出来るようになったと言っても攻撃が辛うじて見えるようになり、その姿を認識できるようになった程度だ。


まともな戦闘にはなっておらず、僕の攻撃は何も通用しない。一番攻撃力の出るハルバードの重撃も傷一つ付けることは敵わなかった。


憑依に関しては上手くいっている。憑依後のリアナの不調も回を重ねる毎に改善され大きな問題は起こっていない。


朗報は憑依の上達具合のみで他は全くと言っていいほど状況がよろしくない。


『真似る』が活用できるようになったことで相手の技術を模倣しようと足掻く。体内から全く漏れ出ない完璧な魔力操作、練り上げた力を無駄なく流動させ行動の一つ一つに生かす技術力。僕の目にはそれが一つの到達点の様に見えてしまう。


しかし、何度も戦闘しているうちに気づくことになる。今、相対している岩の巨人はこの環境下において最下級の存在であることを・・・。


岩の巨人と戦闘を重ねる中で徐々に相手の気配を掴めるようになった。これは喜ばしいことであったがそれと同時に絶望を叩きつけられてしまうことになる。


ここから遠くの場所、この重力の中心部で僕たちを観察している超上の存在を知ることになったからだ。


その存在と今相対している岩の巨人を比べようとして比べることの出来ない圧倒的な力の差があることを理解させられる。僕たちがその存在に気づいたことを相手もまた気づいたのは必然だ。その時に感じた恐怖は言葉で表すことが出来なかった。


殺気を受けたわけではない。純粋に力を見せつけられただけだ。しかし、それだけで僕の心は簡単に砕け散った。冒険者としての六年間の自身は木っ端微塵に無くなり、学生時代の惨めな感情が沸き上がることになる。


心は折れたが元々僕は心が折れたまま生き足掻いていたのだ。初心に帰っただけ、相手は敵意でなく自慢してきたのだ。僕はその見せつけられた力に一歩でも届けと生き足掻くのみだ。


ブゥオンッ!!


また一つ岩の拳を避けきる。


力の『流れ』を理解し、魔力の『流れ』を理解し、自身へ取り入れようと『真似る』。


現状、攻撃への転用は出来ない。強化率を上げ、武器強化が出来るようにならなければ武器を悪戯に破壊するだけとなる。ハルバードは見るも無残な鉄屑となってしまったのだから。


見て、避けて、観て、避けて、見続けて、避け続ける。


これも何度目の挑戦だろう・・・。最初期の戦闘結果と比べれば戦闘時間は確実に伸びているがその上昇具合はとても遅い。


徐々に敵のペースに飲まれ、余裕をもって避けきれていた攻撃は掠るようになり、終には回避不能のタイミングを引き当てる。


魔力による強化に加え、『ヒール』による強化も実行。『チェンジ』で頑丈さだけが取り柄の金属の棒を手に取り、現状の最大限の強化を実行した。


瞬間的に棒と身体が強化される。岩の拳の軌道は振り抜き、『流れ』を読み、インパクトの瞬間をずらそうと強化された棒を添える。


直撃を避けようと軌道をずらそうと受け流しを図るがビクともしない。


力の集約する瞬間をずらすことは出来なかった。僕の動きを読み、魔力の集約を速めた為、棒を添えたタイミングが敵の最大の力となった。そんなコンマ数秒の精密操作を息をする様に実行してくる。


せめてもの足掻きと棒を防御へ回し、直撃の瞬間自ら飛ぶことでダメージを流そうと図る。


これも相手は潰してくる。今度はコンマ数秒脱力することでジャンプのタイミングをずらされた。宙に浮いた僕の体に岩の拳が直撃。完全にあわされた物理と魔力の重い攻撃が振り抜かれる。


「ガギッ ッッン?!?」


全身を洒落にならない激痛が駆け巡り、錐もみ回転しながら吹き飛ばされる。


螺旋の空中飛行を描く中、意識を失い瀕死の重傷を負った僕はリアナに箱庭へと回収された。




今は、こんな戦闘を繰り返し続けている。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「はっ!! はぁ はぁ はぁ~」


「おはよう セイ 体はどう?」


リアナから水を受け取り一気に飲み干し呼吸を落ち着かせる。


「ん、ふぅ~ うん、大丈夫 疲れが酷いだけで痛いところはないよ」


「ん、ならよし」


戦闘後は決まって脱力感に襲われる。肉体的損傷は皆無だが精神的にはまいっているらしい。集中や観察に加え、魔力操作を常にしながら戦闘を繰り返すため戦闘時間が延びれば伸びるほど疲れも溜まる。ギリギリの戦闘への慣れと時間の延長を繰り返すのでこの疲れが改善されるのはまだまだ先だろう。


時計を見るに今の時間は午後の三時ぐらい。窓から入る光はまだ明るい。


「何か欲しい? 作るよ?」


「今はいいかな しばらくは、このまま大人しくしてるよ」


「ん、わかった お茶持ってくる」


僕が寝ていたのはリビングのソファー。かけられていた毛布を畳みソファーに座りなおす。先ほどの戦闘を振り返るが・・・足りないことを理解させられる。


魔力操作の練度が足らない。戦闘技術が足らない。戦闘経験が足らない。岩の巨人とまともな戦闘をする上で何もかもが足りない。


「体が頑丈なのが救いか・・・ 一撃死しないで済むからまだ挑戦できる」


「はい、どうぞ」


「ありがとう」


リアナからお茶を受け取る。・・・苦めの熱い緑茶だ。少しずつ飲もう。


ビーちゃんを銜え一服する。吐いた後には薄水色の霧が漂う。


「手ごたえはある?」


「手ごたえかぁ 攻撃は出来ていないけど戦闘時間は伸びてるからなぁ 後は一撃のダメージが減った気がしなくもない・・・かな?」


「ん、そう」


それからしばらく雑談をしながら回復に努める。リアナにもビーちゃんを渡し一服してもらった。カランコロンと鈴の音を聞きながら再戦に向けて静かに過ごす。


十分な魔力が回復したので今日最後の戦闘をしようと立ち上がった。


パパッとリアナが片づけを行い、僕はその間に準備運動を済ませる。


玄関を出て、ビーちゃんを一服しつつリアナを待つ。


防具は簡単に壊されてしまうので装備しない。『チェンジ』内に残っている盾や棒を確認する。僕の今の服装は靴だけに大金を掛けたような姿だ。上下は無地の何の変哲もない服、靴のみが芸術品の様に高級感あふれる戦闘用のものだ。


「おまたせ」


「よし 行こうか」


もう一服吸い、気持ちを落ち着かせ、気合を入れ直す。


リアナは霊体化し僕に憑依した。身体強化を初めは慣らすようにし、徐々に出力を上げていく。僕とリアナともに現状の最大出力まで循環が完了したら箱庭から元の世界へ・・・。


「(え?)」


予想外の光景に僕とリアナの声が一致する。


いつもであれば箱庭からでて練習相手である岩の巨人を探し回避による訓練を始めるのだが・・・。


(えーと あの人誰?)


(知らない でも、強い)


岩の巨人の群れと大乱闘を繰り広げている人物がいるのだ。


迫りくる岩の巨人を何の障害も無いかのように千切っては投げ、千切っては投げ。アニメや漫画の様にポーン!とコミカルな効果音が思い浮かぶような光景が繰り広げられている。


(どうしよう・・・ 今までの僕の努力が馬鹿にされてるようでムカつく)


(よしよし 大丈夫)


リアナとの繋がりからとても温かい感覚が広がる。目じりに涙が溜まってくるが気のせいのはずだ。


黒髪黒目の平たい顔のその人物はどこからともなくわらわらと現れる岩の巨人を投げ続けている。


「だー! クソッ 何でこう わらわらと群がってきやがる!」


「ああ!?(怒)」と怒りながらどことも知れない誰かへと「だからトラブルメイカーじゃねえ!!」と怒鳴り散らしている。


(魔力操作は完璧・・・だよね?)


(ん、完璧 でも、私の霊体化みたいに魔力の塊そのものみたい)


彼の魔力操作は完璧だ。一切の漏れがなく無駄がない。動きの一つ一つに最適な魔力運用を行い余剰魔力が発生する隙がない。岩の巨人よりも巧みに扱い、もしかすると重力の中心にいる存在よりも卓越しているかもしれない。


だが、その肉体が魔力で構成されているが故にこの環境の生物に感知されてしまう。本物の肉体のような体を持っているが何度確認しても物質的な肉体ではない。基準となる魔力の肉体の形が人型であるというだけのようだ。


想定外の存在に状況を忘れて観察してしまう。自分よりも確実に上の存在であるため、少しでも自分に取り入れようと目を凝らす。


そうこうしていると一際大きな力のうねりが発生し群がっていた岩の巨人たちが宙へと吹き飛ばされた。


「だらっしゃい!! あ~ で、目的の奴はどこだって・・・ いた!!」


彼は視線を巡らせたかと思うと僕と目が合い指をさして叫びだす!僕は後ろに誰かいるのかと見てみるがそんなことはない。


「え!? 僕ですか!?」


「そうだ お前がセイだな!」


「は、はい 僕がセイですけど・・・」


「うし! やっと見つけた いくら探してもどこにもいやしないから・・・ ちっ まーた集まってきやがった セイ!どこか違う場所はないか!?」


彼と話しているうちに別の岩の巨人たちが群がってくる。


「えぇ~」


(リアナどうしよう・・・ 箱庭に連れて行っても大丈夫かな?)


(・・・ん たぶん大丈夫 仮に敵対されても私たちじゃ何もできない)


(そうなんだよなぁ~)


「えーと とりあえず家に帰ります 手を貸していただいても?」


「おう」


彼と手を繋ぎ、リアナが箱庭を発動することでこの場を移動した。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「どうぞ」


「おう、ありがとな アドリアナさん」


「ありがとうございます」


リビングには僕とリアナ以外にもう二人、先ほど一緒にやって来た彼と突然現れた彼女がいる。


お互いに一口飲んで一息ついたところで自己紹介から。


「俺の名前は原田義隆だ ヨシタカでいい 俺は簡単に言うと不死者って存在だ」


「「っ!?」」


彼、原田義隆さんはそういうと首がポロッと転がり落ち片手で持ったまま会話を進める。


「で、こっちが俺の相棒というかスキルというか能力の・・・」


「初めまして、私は情報体ナビゲーションのなーちゃんです」


「は? ナビ子だろ」


「いいえ、なーちゃんです かわいくないので変更します」


「いや、でも・・・」


「なーちゃんです」


片手に掲げられた生首と女性が言い合いをしている光景は何ともシュールで、非常識な場面であるはずなのに不可思議な空間が形成されている。首が取れるという驚きがどこかへ吹き飛んでしまった。


「えぇーと ヨシタカさんとなーちゃんさん?」


「なーちゃんです! さんはいらないです」


「わ、わかりました その二人は僕を探していたようですがどうしてですか?」


「ああ セイをというかセイとアドリアナの二人をだな・・・」


首を元に戻しながらヨシタカさんは説明をしてくれた。


エリアスに要請を受けてここまで来たと。エリアスからセイとリアナにアドバイスを送るようにお願いされたのだそうだ。僕とリアナをこの環境へ飛ばしたのはいいがその後が心配だったらしい。二人が苦戦している様子に我慢できなくなったらしく手助けをしたくなったはいいもののライムからエリアスが手助けすることを禁止されているだとか不埒者がいるから手が離せないだとか他にも助っ人は読んでいるだとか、とか↑、とか↓、とか→。


長々と要領を得ない夫婦漫才の様に説明されたのでなんだかわからなくなってしまった。


頑張ってまとめると?アドバイスをしに来ただけなのかな?


ライムとエリアスは繋がっていたんだとか色々思うところはあるんだけど・・・。


(ねぇリアナ エリアスって何者?)


(ん ますます、わからない)


エリアスに対する謎が深まるばかりだ。


「・・・ナビ子はうるせぇな まぁ、なんだっていい これも俺にとっちゃ暇つぶしと変わらないからな セイちょっと頭を出せ」


「はい?」


「いいからいいから エリアスが言うに触れればなんかわかるらしい さっきの一瞬じゃわからなかったからもう一度だ」


「えぇー」


状況の変化に追いつけず狼狽えているうちに頭をぐりぐりされる。


「んー、ん? 何かわかるようでわからん 何がわかるんだ?これ」


「少し触れますね?」


今度はなーちゃんに撫でられる。


「あーなるほど 義隆、そのまま触れていてください 同時にスキルをいくつか空打ちしてみたらわかります」


「あ?こうか? ・・・お?ほうほう、なるほど」


二人は僕の頭に触れたまま魔力操作をしてあーでもないこーでもないと試している。


「えーと、結局なにがなにやら?」


「もう少し待っていてください 後ほどちゃんと説明しますので」


「あ、はい わかりました」


(リアナぁ~ どうしようぉ~)


(ん、がまんする)


それから、しばらくの間何の意味があるのか、首をカックンカックン揺らされされるがままになった。




~数分後~




元の席に戻り何をしていたのか説明を受けることになった。


「あー、セイはな・・・ そのーなんだ?」


「はぁ、私から説明しますね」


なーちゃんが説明してくれたのは僕の特殊性。


この世界は破滅と再生の歴史を繰り返している。何度も異世界から侵攻を受け、時に絶滅し、時に撃退し、時に混じり合った。それは生物の血筋だけでなくその世界の理すらも混じり合う結果となる。


僕の特殊性とは、この世界で生まれた人類の血筋。


長い時の中で数々の侵攻を受け、その全てを乗り越えてきたこの世界原産の人類種。何度理不尽なイベントに遭遇してもその度に適応し受け入れ変質し、理すら変質した世界でその血を絶やさず生き足掻き続けた。


その血筋の系譜の末席に座しているのが・・・。


「僕?」


「そうです あなたの血筋は適応することに特化した その先祖返りがセイ、あなたです」


適応力に特化。心当たりは・・・全くないな。


「実感がないって顔ですね」


「そんな顔してました?」


「はい」


今までのことを振り返っても才能がなくて苦労したことしか思い出せない。そんな便利な能力があるならば僕はもっと楽に生きれたはずだ。


(リアナはわかる? この話)


(ん、わかる セイは魔法使いのレベル上げの時に動きが突然よくなった)


(あー、そんなこともあったね)


基本職である魔法使いのレベル上げに行き詰まった時、息抜きも兼ねて休日にした翌日から動きが良くなった事があった。


(そのとき、ある人物と接触している)


(ある人物?)


う~ん?あの日は昼まで惰眠を貪って、昼食をマートさんと食べて、街の中を歩いて、気分が沈んでしまって公園で黄昏てたんだっけ?その時に会ったのが確か・・・。


「ケイ?」


「ん? セイは京と会ったことあるのか?」


予想外のところで会話が繋がることになる。


「え? 知り合いなんですか?」


「たぶんな そいつ、独り言多くなかったか? シリって言ってなかったか?」


「はい、そうです 変わった人でした」


「じゃあ、俺の知ってる京だ 俺と同じ不死者仲間だよ」


ケイ、本名は木下京。あの時のお兄さんはヨシタカと同じ不死者だったらしい。


「え、じゃあ あの時突然動きが良くなったのは血筋?が原因?」


「かもしれませんね」


う~む、謎が解けてスッキリしたような釈然としないような。


「それだと、今回も何かに適応したのでしょうか?」


「おう 魔力操作が上手くなってるはずだぞ?」


そう言われたので試してみると・・・。


「本当だ 今までよりもスムーズに操作できる」


今までの苦労は何だったのかと思えるほど魔力操作が格段に上達している。強化具合もヨシタカほどではないが岩の巨人とはいい勝負が出来るかもしれない。


「こんな簡単に・・・」


「いえ、簡単ではないですよ」


僕のこの適応能力は限定的らしい。先祖が他世界の侵攻に適応してきたように他世界の理に対する適応力に特化している。


分かりやすいものであればその世界のステータスだ。個人の才能や能力、環境に瞬時に適応できるような能力ではない。別世界のステータスを自身が使えるように適応する。同じ世界のステータスは重複できず適応の意味がない。


「それだと、僕の特性はあまり意味がない?」


「そうなります」


別世界に渡ることなんて簡単に出来る訳がないし普段生活する上では無意味な能力だ。


「ん?適応できたってことはケイやヨシタカは別世界の人ということですか?」


「そういうことだな」


「へぇ~」


異世界人であることよりも不死者流の衝撃的な紹介の方が印象的で何とも素っ気ない感じになってしまった。


「エリアスやライムは・・・?」


「この世界の住人ですよ」


という事らしい。


何とも緩い感じで様々なことが暴露されたように思う。異世界に適応できる特殊性。それは体験したから強力なものであると理解できるが異世界人と遭遇することなんて人生に一度あれば運のいい方だろう。僕は運よく二人の異世界人に会うことができた、それだけだ。


「しばらくは俺が直々に訓練をつける予定だ さっき確認したがセイは既に俺のも合わせて三つの適応能力を持っている 俺が指導するのは適応した能力を意識的に鍛えることだ」


「意識的に鍛える ・・・え? 僕は三つ適応しているんですか?」


「そのようです 残り二つの能力はとても似通ったものでしたの気づけなくても仕方ありません」


僕は三人も異世界人と遭遇している?ヨシタカはエリアスが呼んだので偶然遭遇したのはケイ一人と考えることができる。でも、もう一人異世界人と遭遇しているなんてそれは偶然で済ませられるのだろうか?


「アドリアナさんにも訓練をつけようと思う アドリアナさんもセイとはまた違い特殊な存在だ エリアスから指示ももらっているからこれを教えたい」


僕との話の次はリアナの話となった。リアナが話を聞いている間に僕の方は現在適応している能力についてなーちゃんから教えてもらうことになった。




行き詰っていた状況に狙いすましたように現れた不死者のヨシタカ。偶然が偶然でない可能性が浮上し僕は誰かの掌の上で踊らされているような気分になる。この状況を作り上げることができる人物は・・・ライム・エリクシールしかいないだろう。


彼女は僕に何をさせたいのか、そんなことを片隅に思い浮かべるが今考えても意味がないと思い直し『強くなる』ことに意識を向け直す。





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