第4話

「俺はな、Σ(シグマ)という組織の一員だ」

「?」

「Σは、この世界の秩序維持の為に活動している。

この世界ではな、結構な数の奴等が悪さをしている。自分の力を悪用してな。

そういった輩を止めるために俺達が居るわけだが。


お前の両親を手に掛けたのも、そんな類いの奴だ。

まあ、少し異質だがな……。

術に掛かった人間は皆、目は虚ろで生気がなく、ただ呼吸をしているだけの言ってみれば植物状態だ。本当に抜け殻のようになってしまう。つくづく恐ろしい力だ……。


奴等の中には、住人を殺した後、家を荒らして火を放ったりする野郎もいる。まさに、極悪非道な奴らだ。そういう奴から、何も知らない民を守るのが俺達の役目だ。


お前にも、これからそれを手伝ってもらう。


その前に……

お前の能力がどんなものか、しっかり把握しないとな。取り敢えず、付いて来い。はっきりさせてやる」


 そう言って、ギルゼはイズナを連れて、とある場所へ赴くのだった。




<次話へ続く>

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