天へ願いを


『全ての生を受けるものたちよ。我は神。これから全ての生を受けるものたちの願いを叶えよう。1週間後の正午に我に願いを捧げよ。さすれば多数決で決まった願いを叶えよう』


世界中の人間がそう神からの言葉を聞いた。

それからの世界は大変だった。

なにせ、自分達が幸せになることばかりをねがおうとするのだから。

痺れを切らした世界中の各国は代表者を一人決め、日本に集まることにした。

集まった代表者達はどうするのか皆の利益を考えながら言い合っていた。

その時世界中の国民は大変騒ぎとなっていた。

中には平和を求める人や、自分だけの利益を求める人ばっかりだった。

なんやかんやあって1週間がたった。

結局世界中の代表者達による会議で決まった願いは“平和”だった。

戦争や争いはなく、説得で終わらせられるいい世界を願おうと、そういうことになった。


『全ての生を受けるものたちよ。1週間考え続けた君達の結論を願え。それでは多数決を始める。皆のもの願いを捧げよ』


そう言うと世界中の人々が正座をし平和な世界にしてほしいと願った。


『それでは集計を始める。……….よし。決まった。これから願いを叶えよう』


そう言った瞬間世界中から“人類”が消えたのだった。










Thank you for reading!


今回のは深く考えないと分からないものだったと思います。


解説

最初に神は『全ての生を受けるものたち』と言いましたよね。

結論から言うとこれ実は人間だけじゃないんですよね。

全ての生と言うことは人間以外に、虫や植物、動物も含まれます。

もしその人間以外の生あるものが人間をこの世から消して欲しい何て願ったら人間に勝ち目はないです。

実際、虫や植物なんて世界中の人口を遥かに超える多さですので人間は最初から自分達の願いなんて叶わないんですよね……。

まあそう言う悲しいお話でした。


また沢山の意味怖を投稿していきますので良かったらブックマーク登録と評価をしていってくださいね。

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