第3話  【温泉に行こう 其の3】

 せかへい 外伝2



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第3話

 【温泉に行こう 其の3】





 コット村の外れにある木造の建物。ここがコット村に新しくできた温泉だ。




「じゃあ、またな!」




 パトとエリスはそれぞれ男と女の暖簾を潜り、中に入る。




 脱衣所で服を脱ぎ温泉に行くと、そこは見上げると夜空の広がる温泉。

 壁は木造で囲まれているが、天井が空いていることで開放感がある。床はゴツゴツした岩が敷き詰められていて、少し痛い気もするがまたそれが気持ちいいような感じもする。




 パトは温泉に肩まで浸かり、ゆっくりと身体を休める。そうしていると木造の壁の反対側からエリスの声が聞こえる。




「パト〜、いる〜?」




「ん、いるぞー!」




「石鹸いる?」




 温泉には石鹸が設置されている。必要ないと感じたパトは、




「大丈夫だ」




 というが、エリスは続ける。




「王都で買った。ちょっと良い石鹸なの。あなたの匂いも少しマシになるかもよ」




「俺が臭いってか!!」




「そりゃ〜、あなたのお父さんの次に臭いよ!」




 それは結構傷つく。




「わーたよ。じゃあ、ちょっと貸してくれ!」




「はいはーい」




 壁の向こうから石鹸が飛んでくる。俺は頭上でキャッチしようとするが、うまくキャッチできず石鹸が手から滑ってしまい頭にぶつかる。




「痛っ!」




 そのあと、石鹸を使い身体を綺麗に洗う。




 言っていた通り、良い匂いのする石鹸だ。







 身体を洗い、スッキリとする。ゆっくり温泉で休むことができた。




「いや〜、気持ちよかった」




 温泉を上がったあと、パト達は牛乳を飲む。




「美味しいなぁ」




 二人の口には牛乳がつく。




 こうして二人の休憩は終わった。そして次の日もこの日同様に、村をずっと歩き回った。

 そして夜はエリスはずっと書いたことをまとめて、三日後には研究を終えてエリス達はサージュ村に帰ることにした。




「ではシルバさん、また!」




「ああ、また来いよ!」




 エリス達は無事にサージュ村に帰ることができて、パトはすぐにガオと仕事を交代し、残っていた仕事を始める。

 エリスはコット村に行った時にまとめた資料をさらにまとめて、論文を書く。




 そして無事にパト達のちょっとした研究の旅は終わった。




 ーーーーーーーーーーーーーーーーー




後書き



 今回は三話までの長い話になりました。短編集してこちらの作品は書いていきたいので、なるべく長くない話にはしたいのですが、気づいたらこのような形になってました。

 次回からもこのように話数が長い短編もあるだろうし、一話完結もあるかもしれませんが、これからもよろしくお願いします。







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