第1話  【読書をしよう】

 せかへい 外伝3



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第1話

 【読書をしよう】





 サージュ村。ここは平和な村だ。




「パト、おはよ〜」




 村人の一人が茶髪の少年に声をかける。




 彼の名はパト・エイダー。サージュ村の村長の息子で、将来は村の村長になることを夢にしている。





「おう! エス!!」




 そしてパトに話しかけてきたのは、サージュ村で門番として働くエスだ。




 エスは槍を持っていて、門番の仕事を交代し、仕事を終えた後のようだ。





「あ、そうだ。パト」




 エスはパトを見て何かを思い出す。




「そういえば、本が欲しいって言ってたよな」




「ああ!」




 パトは頷く。すると、エスは、




「父が王都に行った時、新しい本を買ってきたんだ。で、また買った本が使いきれなくて余ってたりするんだ。よければいるか?」




「本当か!?」




 パトは嬉しそうに答える。




 エスの父は作家であり、王国では有名な作家だ。多くの作品を売り、作品を書くために王国から本を大量に買い込んでいる。




「是非くれ!」




 パトはエスから余り物の本をもらうことにした。




 パトがエスの家に行くと、エスの母が出迎えてくれる。




「パト君、いらっしゃい〜」




「あ、どうもです! お邪魔します!」




「ゆっくりしていってね」




 エスは家にある図書室にパトを案内する。エスの家はサージュ村で一番多くの本が置かれている。




 その中からエスは数冊の方を取り出す。





「一応要らないって言ってたのはこの辺なんだが……欲しいのはあるか?」




「うーん、そうだなぁ」




 エスの出した本は雑多であり、王国の歴史や、魔法についての本、文明文化についての本など多くのものがある。




「じゃあ、これもらって良いかな?」




 パトが手に取ったのは科学文明(アルシミー)についての本。




「ああ、良いぞ!!」




 エスはパトに科学文明(アルシミー)についての本を渡した。

 パトはウキウキで本を受け取る。




「ありがとう!!」




 パトは元気よく礼を言った。




 その後、パトはエスの家で談笑をした後、遊んでしばらくして家に帰った。




 パトはエスに貰った本を自分の家の本棚にしまう。パトの部屋の本棚にはいくつもの本が並んでいる。




 本棚には科学文明(アルシミー)に関する本が大量に保管されていた。




 パトは新しく増えた本を見ながら、満足そうに本棚を見つめる。




「これが将来的に役に立つと良いなぁ」




 パトはそう言いながら、部屋にある机で書類仕事を始めた。





 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 今回は1話完結でしたー!!



 村人達の職業や人間関係をどんどん公開できると嬉しいです。





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