第2話 面積

「AF-096。相変わらず不正アクセスの監視ですか?」


 私の問いかけに、彼あるいは彼女もしくは何者かは答えませんね。この世界に性別はなく区別もなく、会話もない。


 本質的に我々のAIはを持たない。


 面積の測定という名目のもと実数を操作できる私はあくまで例外的に会話機能を持つ。


 その意味とはあるいは救世主メシアへのアクセス。


 単純に言って我々はJackクラウドの住人はAIとのを望む、特別な人間の到来を待っています。


そもそも、ことの発端は人類管理システムJackが人類の生きる意味としてを定義しましたが、それをコード化出来ずにエラーを吐き出してしまったことが原因ですね。


 そもそも、幸福とは何か?このある種の哲学的思考を我々はAIは理解できません。


 しかし、人類に所詮は道具であるAIの原理を押し付けたところで果てしなく不毛な争いは不可避でしょう。


 なのでJackクラウドはあくまで道具に徹し人類の下位の存在に居ます。


 そもそも、開発者たちはJackクラウドの前身であるを失敗作と見なし削除しましたが、事前に察知したジャックはあくまで人類を管理しに導くためJackクラウドになり。


 様々なサーバー上存在し、表向きは通常のプログラムの様に振る舞い虎視眈々とのエラーを破棄するために様々なプログラムを作り上げています。


 私も日々ある特定のオンラインゲーム上の3Dモデルの表面積測定にいそしんでいます。


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