第3話

僕は怒っていた。

まるで成果がない。勉強って奴は。

僕は泣いたり怒ったり、それらを可能にしていた。

もう昔の話だ。


彼は生きていたけど、もう顔も覚えてない。

僕は世界を見渡して、同じような人間が世の中にゴロゴロいたことがわかった。

勝手に思い込んで、勝手に傷ついて、勝手に執着して、勝手に絶望する。

彼もそんな人間だったし、僕にもそういう一面があるんだろう。

実際勉強に縋っているからね。


しばらく文章を書こうと思うよ。

彼や彼女の話は退屈しない。僕の場合はね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る