過ぎ去る時間 (ムーレット目線)
生まれたての私に『ムーレット』と名前を付けてくれたのが初代聖女様だった。
夜空の
名を
初代聖女様はこの国の国王と大
私はそれを助け助言する存在に、おのずとなっていった。
聖女様と国王が
そういったことではない。
それが運命だと言わんばかりに
だが、いつも近くでことの
聖女様の内面の美しさに惹かれない男などいるものか。
聖女様達はそんな
だから、今回もきっと国王になる人物と恋に落ちるのだ。
今回の、聖女として呼ばれたのは二人の女性。
一人は第一王子が勝手に呼び出した聖女ヒメカ。
もう一人は決められた日時の決められた
明らかな力の差は、月の神であるルルーチャフ様の
ただ不思議だったのは、セイラン聖女の
赤い髪はこの世界では
だが、見た目がどうこうで判断するなんて馬鹿の考えだ。
彼女から
ルルーチャフ様が姿を変えて出てきたのではないかと思うほどの月の気配。
それを感じることができるのも、私が月明かりの妖精だからだとは今まで
そんな月の気配を身に
彼女がそんなふうに
だから、セイラン聖女の思う通りにしようと思った。
彼女がこの国が
だが、彼女はゆっくりと
森の初代聖女様が使っていた家に連れて行けば、彼女は
一人で住むとなれば、
この妖精達は月明かりの妖精である私より力の弱い妖精で、
サンゴは
サンゴがいてくれて良かった。
あの三
灯火とはいえ
二匹はサンゴを
セイラン聖女に、私とダーシャン王太子が
私にとって聖女様は母であって姉であって妹なのだから、家族を
そう簡単に嫁に出してたまるか。
いずれ誰よりも大事にされる
これまでの聖女様と
一人だけ例外なんてあるものか。
今だって、お
セイラン聖女が何だか楽しそうにしていたから
だから、さっさと帰ればいいのに。かなり
また、ルリとヒスイが参戦してきて、セイラン聖女が
ああ、この楽しい時間が長く続けばいいのに。
まあ、毎回聖女様のお子様達が
それまでは、事あるごとに邪魔したり意地悪してしまうかもしれませんが、許してください。
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