聖女のお仕事 (ヒメカ目線)
あの日、私は異世界にやって来た。
学校から帰ってきて制服から私服に
はっきり言って、何が起きたのか分からなかった。
でも、私を『聖女様』と言ってくれた人がエンジェルパーマの
それに、この世界ってイケメン
この世界を救うために私がしなくちゃいけないことは歌って
毎日のようにカラオケに行ってたし、学校の授業でダンスもひと通りやってたから、私が選ばれたんじゃない?
そして、やっぱり彼はこの国の王子様だった。
ただ、弟で
何なのそれ、私が絶対彼を王太子に
そう思ったんだけど、ダーシャンって無口で職務を全うする
あれは絶対
なら、敵対するより仲良くなって私が選んだ方を王太子にしちゃえばいいんじゃない?
私って
私の計画では
真っ赤な頭に赤と青のオッドアイのダサいジャージを着た女性。
異世界に来てから聖女についての勉強をちょっとしたけど、
だからもう一人の聖女の赤い髪に赤と青のオッドアイなんて
聖女って地球の日本人だけが呼ばれるのかと思ったけど、地球以外のところからも呼ばれることもあるんだな〜。
だって、
カラコンだって青は見たことあるけど眼鏡屋さんでも薬局でも赤は見たことないもん。
まあ、彼女はたぶん当て馬ライバルキャラってやつなんだと思う。
ただ予想外だったのは、彼女が来たことでダーシャンと会う機会が凄く減ってしまったのだ。
それと言うのも、ダーシャンが彼女の護衛になってしまったから。
きっと
だって、あんな
早くライバルを
聖女にはちゃんとお仕事があって、毎朝神殿で神様にお
あとはたまに森に行って歌って踊るだけ。
日本の歴史だって覚えられないのに、他の国の歴史なんて全然覚えられないけど、日本でもやってるフリだけは上手だったから問題ないと思う。
その日は、森に行って歌って踊る日で、この日となればいつもはいないダーシャンも護衛についてくれる。
『もう一人の聖女は歌もダンスもいまいちで、まだ森の
やっぱり私が真の聖女なのは明白だ。
それなのに、導師で一番
私を召喚した若い導師達にも厳しくて、本当
早く引退すればいいのに。
そんなことより、森の中では私が主役、
歌も、みんなが小学生の
でもそんなの一時間ももつわけない。
だって山だよ! 坂道登りながら歌とか
山を登れば登るほど森は何だか黒ずんだ雰囲気を出してて怖いし、いつ
そう思ったその時、目の前に真っ黒い犬が現れた。
グルグルと低い
「聖女様、浄化の歌を」
そう
ダーシャンのいる方から舌打ちが聞こえた。
私がナルーラに
ダーシャンのお付きの騎士も何人かその後を追った。
「聖女に何かあるといけない。残りの者達は聖女を
ナルーラは私を
ああ、本当に怖かった。
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