第48話 海底ダンジョン
翌日、海系魔物の感じやクエストの感じを大体把握したので午前はダンジョンに行ってみることにした。
「ダグラス君おはよう。今日は何のクエストを受けるの?」
「いえ、クエストは午後からにします。午前は海底ダンジョンに行こうかと。」
「分かったわ。気を付けてね。」
「はい。ありがとうございます!」
早速”水中行動”と”水中呼吸”のスキルを行使して海底ダンジョンにやってきた。
ここは王都のダンジョンとは異なり、地下へ進むタイプのようだ。
「君、ギルドカードを見せてくれ。」
「はい。」
俺はギルドカードを提示した。
「ありがとう。海底ダンジョンは初めてか?」
「はい。」
「そうか。ここは宝箱の中身が良い分1層から罠も強い魔物も存在している。気を付けるんだぞ!」
「はい。ありがとうございます。」
ダンジョンの中に入ると、そこはとても広い空間だった。
1層は迷いの層とも言われており、とても広く風景も代わり映えしないので迷子になるのだ。
しかし、俺は”マッピング”スキルのおかげで全く迷うことがない。
『”マッピング”スキル様様だな…』
一応門番の言葉を気にして全バフをかけた。
『とりあえず1層全体を”マッピング”して地図にするか!宝箱の中身も気になるし…』
地図化を始めて少しして、角フグDという魔物に遭遇した。
1層目からDランク魔物とは、確かに難易度が高い。
俺に気づくとすぐに角で突進して攻撃してきた。
バフはかかっているので試しに攻撃を受けてみると、角が折れて勝手に死んだ。
『…自滅か。まあDランクだしな。』
”鑑定&略奪”をすると、”刺突F”スキルを得た。
これは刺突の攻撃をするときに威力が上がるようだ。
『刺突なら片手剣というより細剣か…細剣スキルも今度鍛えるか。』
少し経ち、角フグの死体がダンジョンに消えた。
ドロップは魔石Eだけだった。
とりあえず”魔石吸収”をしてHP等を10上げた。
その後少し探索していると、宝箱を見つけた。
『海底ダンジョン初宝箱だ!!』
俺は興奮しつつも”罠探知”、”罠解除”スキルで罠を回避した。
開けてみると、中身は”毒回復ポーションD”だった。
『毒回復ポーションは初めて見たな…俺にはいらないけど王都のみんなには必要か。
今度帰るときに一緒に色々”錬金”して渡すか。』
前みたいに上位固体をポップさせたくないので、基本的に”威圧”で角フグを怯えさせて戦闘を避けて地図化を続けた。
1時間くらい経った頃、地図化を終えた。
1層は1立方キロメートルくらいあり、想像していたよりも広かった。
この層は角フグしかおらず、罠は宝箱にしかなかった。
宝箱は8つ見つかり、それぞれ毒回復ポーションD×4と麻痺回復ポーションD×2、眠り回復ポーションD×1、呪い回復ポーション×1だった。
『1層で状態異常回復ポーション系って…本当に豪華だな。2層はどうなんだろうか…』
俺はそのまま2層に下った。
2層海底で、サンドクラブCがたくさん生息していた。
『2層でもうCランク魔物か…少し気を引き締めていこう。』
ここでも同じく”威圧”スキルで戦闘を回避しつつ地図化を始めた。
歩み始めると、”罠探知”スキルが反応した。
『宝箱以外の何もない場所で反応するのは初めてだ…一体何の罠だろうか。』
反応元を見てみると、落とし穴だった。
これはサンドクラブが潜った跡だろう。
『魔物の行動で罠になってるのか…フィールドになかったのはたまたまか?』
その後も度々落とし穴が見つかったが、すべて避けつつ2層も地図化を終えた。
途中で巣を見つけ、探索するとそこだけで宝箱を3つ見つけた。
合計宝箱6個を見つけ、それぞれ毒回復ポーションC×3、麻痺回復ポーション×2、サンドクラブの装備Cだった。
サンドクラブの装備は殻でできており、防御力はそれなりに高いのだがヒヒイロカネの装備には劣るので今度売ろうと思う。
まだ昼まで時間があるので3層に下った。
3層は海中で、ナイフフィッシュの住処だった。
『単体はそれほど強くないけど数が多いな…”威圧”スキルは常時発動しておこう。』
30分くらいで3層の地図化を終えた。
3層は2層みたいな罠はなかった。
途中でサンゴ礁を見つけ、”鑑定”してみると何やら”錬金”に使えそうだったので一部回収した。
また、サンゴ礁の中に古びた大きな宝箱を見つけた。
開けてみると、中身は真珠のブレスレットBで”光属性魔法効果10%”の効果が付いていた。
『これはあたりだな…!!確かにナイフフィッシュがいっぱいいるサンゴの中なんて誰も見ないよな。』
他には合計4個の宝箱を見つけ、それぞれ眠り回復ポーションC×2、呪い回復ポーションC×1、混乱回復ポーションC×1を手に入れた。
『ちょうど昼前になったし帰るか。』
正直Cランク魔物が3層なら、最下層の魔物のランクはいったい何だろうか。
現状では12層が最大到達点で、Aランク魔物が跋扈していたらしい。
『もしかしたらランクという枠組みに収まらない魔物がいるかもな…』
今の実力ではこのダンジョンを踏破できないだろう。
俺はもっと強くなって世界中のありとあらゆるダンジョンを踏破しようと決意した。
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