第6.5話 ネットの怖い話(おまけ)
俺の実家はけっこう田舎の方にあって、木造だけど土地が安かったとかなんかで三階建てなんだ。
で、一階にキッチンとか水周りがあって、俺の部屋とリビングは二階にあるけど、親の部屋は三階。
で、隣にも家があって、そこが空き家だったんだ。その空き家は二階建てだったんだけど、二階の窓がちょうど俺の部屋の真ん前にあったの。
で、ある日俺の部屋で夜中までネットしててふと窓見たらその家夜明かりが点いてんの。
親に聞いてみてもべつに入居者が来たって訳でもないし、まさかホームレスか幽霊か、どっちでも困るじゃん、俺の部屋の真正面だし。
で、友達と探検隊を結成した。
俺と友人のS、あとOの三人。Oはちゃんと懐中電灯とか持ってきたんだけどSはなんか百均で売ってるような刀持ってきててお前本当に戦う気があるのか!てOと叱ったw
んで半分肝試し気分だったのでわざわざ夜に行ったわけw
まあ言っても隣自宅なワケだから、何かあったらすぐ俺ん家に逃げればいいやー的な事で。
で、庭入って、そしたらOが
「もしかして鍵かかってんじゃね?」
て言って、でもホームレスならどっかから侵入してる訳だし、それにその空き家相当古い家で、壁とかも結構隙間空いてるから窓とかガタガタで、ドアに本気で体当たりすれば入れるだろて感じだった。
でも一応玄関の引き戸引いたら、すんなり開いた。
誰か居たらまずいからとりあえず三人でおじゃましまーすて言いながら上がった。普通の和風の家って感じだった(かなりボロいけど)
玄関からまっすぐ廊下が伸びてて、奥の方で左に曲がってる感じに見えた。で、左手に部屋があるっぽいんだけど、その部屋の手前側にも廊下が伸びてた。廊下はその部屋といくつかの部屋を繋いで回みたいな形になってる感じ。で、右側にも部屋があって、更に奥側に台所があった。
で、とりあえず廊下を奥に向かって突き当たりまで行くと、回の左上に階段があった。で、二階も気になるけど一階も気になるよなーて事で、とりあえずなんかあったらお互い呼ぶ事にして、俺とSは一階、Oだけ二階に行く事にした。SはOに「絶対に戻ってこい!」て大袈裟に百均の刀を渡してた。
一階の部屋を開けると、いわゆる広間っていうの?あの襖で区切られてるけど大勢客が来た時に襖とっぱらって大きな部屋にできるやつ。あんな感じだった。でも襖は1個も無くて、でかい部屋になってるだけだった。家具は箪笥と仏壇みたいのがあったけど、仏壇はガワだけで中身とか位牌とかはなんも無かった。
いきなりSが「おいやべえの見つけた!」て言うので何かと思って見ると、Sがしゃがみこんで指さしてる所に、ちびたクレヨンが落ちてた。
俺とSがこれは幽霊じゃないかwwて騒いでると、Oが上から降りてきて、「なんか辺なものあったから、見に来て欲しい」て言われた。
で、Oに連れられて二階に上がって、1番奥の部屋の前まで連れてこられてOが「これ」って柱をさした。
そこには、表札みたいなカマボコ板みたいなのが打ち付けられてて、で、その表札に書かれてるのが
「ピーターパン」
おいwww俺ん家の隣の家ピーターパン住んどるwwやべえネバーランドがあったwwてSと大爆笑した。表札は書いたんじゃなくて掘ったみたいな字だった。それもちゃんと店売りじゃなくて彫刻刀で素人が書きました!て感じの。
で、Oにこの部屋入った?て聞いたらまだ入ってないって言うから何でだよ!見ようぜネバーランド!て扉開けたわけ。
絶句したね。普通に8畳くらいの部屋なんだけど、ドアから見て真正面にでかい劇の舞台みたいなのができてんの。子供が描いたみたいなヘタクソな山とか空。どうも紙をガムテープで継ぎ接ぎして、立てかけた襖に雑に貼り付けてるみたいだった。
で、スポットライトのつもりなのか、ビニール袋が吊るされてて、中にデカい懐中電灯が入ってた。
なんだよこれ!!てなって、ワケわかんないしよく見たら絵はクレヨンで描いてあって、一階に落ちてたクレヨンはこれに使ったのかって思った。
これは生きてたとしてもマトモな奴じゃねえって思って家飛び出した。
とりあえずホームレスだとしても嫌だし、親に頼んで警察に家の周りパトロールしてもらうことにした。まだホームレスとかは捕まってない。
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