第333話 胡蝶の夢
さら…さら…さら…
首にまではたいた白粉は鱗粉。
スカートを翻し、淑女の私が羽根を広げ、羽ばたくのを見ている。
花よ酔え。
花よ酔え。
その素晴らしき紳士の指先を覆う白い手袋が拭ったのは、
花に擬態した私の赤い唇。
差し入れられた粘る舌をすすれば甘い蜜。
花が蜘蛛だと、夢見る胡蝶はまだ知らない。
★☆★
胡蝶=淑女(主人公)
花=紳士→実は→蜘蛛
『胡蝶が、淑女になって舞踏会にいる。
取り巻く紳士は花々の化身。
胡蝶が口吻を伸ばさずとも、花は自ら蜜を注ぐ』
という胡蝶の夢は、蜘蛛の巣にかかり、
食べられる直前の、脳内麻薬の快楽。
って感じでしょうか。
☆★☆
次のお題は〖絡まる〗
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます