第299話 遣らずの雨 ①

密通は今宵限りと互いに納得していた。

時を惜しんで続けざまに求め合い、夜更けには帰り支度を整える。

靴を履き、ハットを被って振り返れば、私の鞄を差し出しながら、透けるような笑みとはうらはらに、つ、と彼女の目尻から零れた雫。


(無理だ)


遣らずの雨に、むざむざと引き留められたのは私の罪だ。




★☆★


宇佐見六郎君の両親で妄想してる話の1シーン。

そして、二人の関係は、阿曇和仁氏にバレる事になるんだな。



☆★☆


次のお題は〖教員免許〗

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