第162話 美女

高貴な美女の噂がなくば、こうなる事もなかったろうに。


胸赴くままと、邸まで行ったが運の尽き。

いらぬ恋のかたきを作り、

ついムキになり、無暗矢鱈と熱くなり…。


踏み込む逢瀬は、闇の中。


丈なす髪の艶やか指し示す先へ、

押し入った中は驚愕の艶華。

極楽もかくやの卑猥。


嗚呼。

顔され見なければ。



★☆★


〖源氏物語:末摘花〗/紫式部


〖1年目:第220話 抜け殻〗

https://kakuyomu.jp/works/1177354055155560375/episodes/16816452221393954302

に続き光源氏。


顔を見るまでは、何度も床入りしてたらしいんだよ。

でも、着物の上からでも骨ばっているのが解る程、ガリガリに痩せていて、顎が長いのや、額が広いのは、触ったら解る事だし、容貌を見た光源氏は、

「やっぱりかぁ」

って言ったそうで、うすうす気づいてもいたらしい。

それでも、確証を得るまで関係を続けてたって事は、

末摘花は、名器だったに違いない、と。

ただ、勃つものが勃たないと、と。

てへっ。



☆★☆


次のお題は〖シンプルイズベスト〗


(シンプルイズっていうチョッキベストを着せてみてはどうだろう?)

と、考えてはみたものの、展開が全く浮かばなかった。

チックショーッ!(笑)

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