第106話 ハナアルキ

四足歩行だった頃の私は、

チョロチョロと走って、猫から逃げていた。

だが、ようやく距離を広げられたと思っても、

猫は前脚を伸ばして私の後ろ脚を掴んで引き寄せる。

いつしか、弱点の後ろ脚は退化して無くなり、

地べたに叩きつけられる度に伸びた鼻柱を自在に動かせるようになり、

一足跳行へ進化した。




★☆★


昨年に出てたボツお題。


くっ。

モノがモノだけに、ハナアルキがハナアルキに進化した過程しか書けん。

『窮鼠は猫を噛まず、逃走特化の進化を遂げた』

って事をね…。

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