第七章 閉ざされた口が語る者

 事務所に帰ってきた俺はどうやって橋場雅巳の口から車の事を聞きだそうか考えていた。しかし、その考えも直に終わる。明日から、少し彼の同行を追いかけて、彼と交渉する為の材料を揃えるしかないって事に頭の中で結論が出ていた。

 其れからは、金も無いくせに今追っている事件とは無関係だけど田名部の金星を労って、ちょっとしたお祝いをしてやる事にした。男だけじゃ少々寂しいから、成美さんを誘っていた。本当は美琴先輩にも会いたいとは思っていたけど、先輩と成美さんが一緒だと何か俺には判らない喧嘩をし始めるから、呼ぶのは諦めたんだ。それに美琴先輩は何か大きな事件の山場を迎えているらしいって事を耳にしていたからって理由もある。

「草壁先輩、其れと橘元検事局長、こんな所に本官を呼んで頂き、至極恐縮であります」

「もぉ~やだぁ~~~、よっちゃんたら、そんな呼び方しないでってばぁ。もう私はそんな職辞めちゃってるんですからねぇ。それに堅苦しい挨拶はなしよぉ」

「田名部君、今日はご苦労様でした。それと、お手柄ですね。今日は僕と成美さんの奢りですから、まったく遠慮しなくても良いですから、好きなだけ料理を注文してください」

「えぇぇえぇ、全部、ソウちゃん持ちじゃぁないのぉ?」

「・・・、・・・、・・・、はい、勿論僕もちです」

 成美さんは非常に不満そうに思いっきり膨れた顔を俺に見せてきた。場を流すには俺がその言葉を出すしか無いような状態だったので仕方がなく口にしてしまう。

 テーブルに案内されてからは仕事の事は一切忘れ、それ以外の会話を交え、夕食を摂りながら、ゆったりとした時間を三人で過ごす。

 その後、同じ場所で午後十時ちょっと過ぎまで時間を潰すし、外に出てから田名部と成美さんを彼女の家まで送りながら明日からの行動の打ち合わせを彼としていた。


 四月十八日、水曜日。俺はいつもの時間に朝目覚めて、朝食をとり終えると、即行で身支度を整えて、橋場が仕事に出かける前に彼のマンションへと向かった。マンションの駐車場が見える場所に車を停車させて彼の出て来るのを待つ。

 午前七時四十八分、その時間に橋場は姿を見せた。デジカムの倍率を上げて、彼が乗る車を遠くから確認する。彼は車に乗り、二つ有る出口の俺が居る方向から出てくれるようだった。反対の方角じゃなくてホッとした。

 彼を追って車を走らせる事約三十分、俺の調べの通り、橋場は割りと名の通っている商社の会社員だった。社内に入って橋場の事をあれこれ聞きまわれば、俺が付け狙っている事が彼の耳に入ってしまうかも知れない、って思ってそれだけはしなかった。

 午前九時をちょっと過ぎると、橋場は再びその会社から来るまで移動し始める。外回りの営業って奴だろうね。彼の運転している車はルノーのラグナって車種だった。日本国内ではそれほど多く走っている物ではなかったので、かなり距離を取って追尾していても直には見失う様な事は無かった。色も目立つ方の物だったしね。

 橋場の行動を追い続けて、六時間。取り立てて変わった様子はない。ヤッパリ俺の見当違いなのだろうかな。

「ァアァ、お願いですから、尻尾を掴ませてください橋場さん・・・」

 などと俺は車の中でそんなコトを呟きながら、彼の車の行く先をついて回っていた。

 午後三時を過ぎた頃、橋場は彼の働く商社から随分とはなれた方角を走っていた。そして、午後三時四十分、橋場は何故か私立・海星高校の中に入って行ってしまった。

 俺は学校内に車を乗り入れないで、校門付近に車を停めて、彼の出てくるのを待った。俺も学校内に入って橋場が中で一体何をやっているか知りたかったけども、入った瞬間、彼と御対面してしまう可能性も高い。それだけは避けないと不味いだろうから、我慢して彼が学校から出て来るのを待っていた。

 路地に車を停めてその中から校門を観察する事、約三十分くらいが過ぎる。すると、やっと彼のラグナが車専用の校門側から出てきた。そして、その後を追う様に高級外車が走り出す。これは何かあるに違いないと思った俺は止めていたエンジンを再び動かして走り出そうとした。だけど、俺のその行動を阻止する様に一人の男が車窓を叩いて、それを開けろ、という要求をしてきた。

「不審な車が学校の前に停まっているという通報がここの学生さんからありましたので、職務質問させていただきます」

「今はそんなコトに答えている暇は・・・ァッアァ・・・。もう見えなくなってしまいましたよ」

 たった十数秒の会話に過ぎなかったけど、俺の視界からはもう二つの車は消えてしまった。何か大きなチャンスを見逃してしまったように感じて、内心は酷く激怒していた。だけど、車窓はスモーク・シートが張ってあって中が見えなく、そんな車が三十分近くも学校を睨むように停まっていたんじゃ不審に思われても仕方が無いんだと自分に言い聞かせて、冷静に俺の行動を阻止してくれた警察官に対応していた。

「深川署の署長は僕のことをなんて言ってくれました?」

「自分は・・・、自分は、なんて事を・・・大変申し訳御座いませんでした」

「僕にそんな顔されても困ります。通常なら君の査定に大きく響く事ですけど、鞍名署長の方からは僕が弁明してあげます。ですから、もう職務に戻って良いですよ」

 その言葉に俺に職務質問をしてきた交通課の警察官は申し訳なさそうに敬礼して、この場を去ってくれた。

 はぁ~~~、あの警官にはあんな風に答えて帰って貰ったけど、逃した魚は大きい。学校の中に入ってあの外車の持ち主を尋ねて見よう。唯の偶然で来客の物かもしれないけど、それでも持ち主は特定できるはず。

 そう思い立ったら、俺は直に車を校内の来客駐車場に其れを停めさせてもらって職員室へと向った。職員室に入ると窓際に独りだけ教職員が座って何かをしていた。

「すみませぇ~~~ん、草壁と申す者ですが少々この学校の事についてお伺いしたいのですけど、宜しいでしょうか?」

「はい、どの様な事でしょう・・・。ああ、これはどうも?弁護士さんですか・・・」

「お聞きしたい事は非常に簡単な事で、この学校の教職員で外国のお車をお乗りの方って何方か御存じないでしょうか?」

「ハア、それでしたら、うちの学校の理事長、仁科秋葉くらいですねぇ・・・」

「理事長の仁科さんですか・・・。その理事長は前々から、今お乗りになっている車を所持されているのでしょうか?」

「前々とはどのくらい以前の事をさしているのか解かりませんが、そうですね・・・。私はここへ勤めてもう二十年になりますが、たしか・・・私が初めてここにきた頃は別の車でしたよ。ほら、三菱みたいな三ツ星のマークをした外車、なんって言いましたっけ」

「それはドイツのベンツですね・・・???ベンツ、そのベンツと言うのは若しかして・・・、少々お時間下さい」

 俺はそう言って会話を一度中断させて、手持ちのかばからラップトップを取り出して、ネットワークを繋ぎ、当時米国クライスラー社のメルセデス・ベンツではなく、ドイツのダイムラー社がハンドメイドで提供していたS630と言う車種の画像を探し出して、俺と話をしてくれている教師に見せてやった。

「ああ、確かにこれです」

 まさか・・・、まさか、仁科秋葉と言うその人が、十四年前の殺人事件の犯人?俺の脳の中を迷う様なうねりを見せる事件の迷路の入口と出口が一直線になって向こう側が見えてしまった。ッてなんか表現が変ですね。要するに俺の意識が勝手に何かの答えを出しちゃったって訳です。それは橋場雅巳と昭元雄太は帰宅中偶然に仁科秋葉が運転する車を目撃した。そして、その時に雄太は何も気が付かなかったが、橋場は別だった。彼女の車の中に那智朱鳥と橘加奈を見たんだろう。理由は定かじゃないけど更に、その事件から十四年経った今、橋場はその事をネタに仁科を脅しているのではと言う結論が見えたんだ。

 直にでも仁科秋葉と橋場雅巳を探しに出ようとも思ったけど、今話している教師に出来るだけ、仁科の事を尋ねてからでも遅くないと考えを改めて、その事を尋ね始めた。

「どうして弁護士さんの貴方がその様なことを聞くのか、私には理解できませんが、仁科理事長に変な疑いをかける様であれば、内の教職員皆さん、黙っては居ませんよ。理事長は教職者の鑑のような方です。その彼女が、何か不祥事を起こすような事は、絶対考えられません」

 その言葉を口にするときの教師の目はまるで、神を崇める信者の様に陶酔していた。彼の口から出た言葉が嘘か、どうかは調べれば解かる事、だから、俺は話を聞かせてくれたその人を逆撫で無い様な答えを返して職員室を後にする。

 それから、学校の廊下を数歩も歩かない内に、携帯電話が鳴り出す。

「田名部君ですね?何かつかめたのですか?」

「ハッ、ベンツの持ち主が判明したであります。姓はニシナ、名はアキハであります。現在の職業は偶然にも松元雄太が通っていた私立・海星高校の理事長を務めているで有ります」

「僕も、今その事実を知ったところです。これで確証が出ました。処で、どういった理由で車を手放したかも、もう調べてくれたのですか?」

「ハッ、本官は草壁先輩の推理の凄さに圧倒するだけであります。先輩が言っていた通り、廃車となってすでに解体処分されているで有ります。それと、これも先輩が本官に聞かせてくれた事と同じになるでありますが、車のフロントには壁の激突による破損以外に、人を撥ねた様な疵もあった様であります」

「唯の轢き逃げなら、もうとっくに時効ですね。それでは仁科秋葉は挙げられません。ですから、それ以外で彼女を容疑者として捕らえられる証拠を掘り出し、直に逮捕状を出せる様に頑張りましょう。署長にも何人かそれに廻して欲しいと伝えて置いてください」

「ハッ、了解であります。それでは本官は任務に戻るで有ります、失礼」

「あぁっ、ちょっと待ってください。新田彰の件はどうなっていますか?」

「その件ですが絶望的であります。何も出てきません」

「そうですか。ではもう、そちらは関係なさそうなので無駄に動く事はないでしょう。僕の方で何とかしますから」

 被疑者が特定できたのなら、後は刑事裁判の時に必要になりそうな材料を重点的に調べ上げるとしましょう。

 其れから二日たった二十日の金曜日。仁科秋葉、彼女の近辺を叩けども、埃どころか、原子の塵すら出てこない。事情を伺う方々みんな、彼女を悪く言う人間は一人も出てこない。調べているこっちの方が悪者に仕立て上げられてしまいそうな感じだった。

「せっ、先輩。全然駄目であります。何もでてこないであります。本官〝仁科秋葉を疑うような警察官は人間じゃ無い。そんな人が警察官だなんて日本の警察も終わりね〟等と返されてしまったで有ります。はぁあぁ~~~、ショックで食事が喉を通らないであります」

 彼はそんな事を言いつつも、俺の目の前で普通に食事をしてくれている。

「田名部君、そんな風に落ち込まないで下さい。僕だって似たようなコトを言われちゃいましたから・・・。しかし、参りましたねぇ~~~。彼女が事件に関係している事は確かだと思うんですけど、何一つ出てこないなんて・・・。余計に怪しく感じてしまいますよ」

 頼みの綱はやっぱり、橋場雅巳から何かを聞き出すしかないんじゃないのかな?でも、どうやって、彼の口を割らせる?人間、どうして、平常では中々本音では語り合えない。・・・、だった、平常で無い場合だったら、どうだろうか?

 俺は携帯電話で時刻を確認する。現在、午後九時二十七分。橋場は今日もあの店に居るだろうか?始めてあの店で彼を目撃した時の会話であの場所はしょっちゅう来るような事を耳にした様な記憶がある。今現在なんら進展が無いなら、行くだけ行って見よう。

「田名部君、夕食はもう終わり。一緒についてきて欲しい場所があるんです。行きましょう」

「ハッ、了解であります。其れと今日もゴッソウになったで有ります」

 俺達は品川にある飲食店から大田区のバー『トランシルヴァニア』に向った。しかし、橋場の姿はそこには無かった。

「すいません、マスター。今日は橋場雅巳さんはここへは来てないのでしょうか?」

「ああ、橋場君だったら、今日もここで飲んでくれましたよ。ですが、もう三十分近く前にお帰りになられましたが、それがどうかなさったのでしょうか?・・・、ああ、そうだ。先日、お客さん大目にお金を支払っていったようでしたね。お釣りを出しますので確りと受け取ってください」

 バーのマスターはそんな言葉を出すと、レジからこの前の差額分を取り出そうとしていた。

「マスター、聞きたいことがあるのですけど、重要な事なので、可能な限り答えを返してくださると、助かります。・・・、・・・、・・・、この写真の女性はこちらのお店に足を運んだ事が無いでしょうか?」

「うん・・・、今思い出しますので、・、・・・、・・・・・先週あたりに一度だけ、橋場君と来られた方ですね」

「どの様な会話をしていたか覚えてらっしゃいますか?」

「いえ、なにぶん、私はここ、カウンターから離れませんもので、その日は奥の方に座っていた二人のお話し声は・・・。しかし、何の偶然なのでしょうかね。弁護士殿と同じような事を聞きに来た少年が居たんですよ」

「・・・少年?その少年がここへ来たのって言うのは何時ごろの事でしょうか?」

「お二人が参られる十数分前ぐらいでしたね」

 一体誰がそんなコトを・・・、いや、ありえない。あの少年の筈が無いよ。計斗少年が追っている事件は仙台堀の河川敷で上がった少女の事件を追う事の筈だからね。でも・・・、そういえばその少女も海星高校の生徒だった様な・・・。何か、関係がるんだろうか?

「マスター、今日は呑んでいかれないで申し訳ないです。それでは僕たちはこれで失礼しますから。田名部君、行こうか・・・」

 俺は彼を店から連れ出して、橋場のマンションに向う事にした。その場所に近付くに連れて、辺りが騒がしくなっていく事に俺達は気付く。

「草壁先輩、ハトが群がってますね。何か事件でも起きたんでしょうか?」

 俺は田名部の言った言葉に突然不安を感じて、その場を駆け出した。

「アッ、先輩、まってくれでありますっ!」

 橋場のマンション前まで来ると、既に野次馬とそれに対処する警察官でいっぱいに成っていた。直接僕が警察官に聞くよりも、田名部に尋ねさせた方が良いだろうと思って彼に事情を徴収させに行かせた。

「先輩、タタキが有ったみたいです」

「タタキ?で、ガイシャは」

「それが・・・、・・・、・・・、橋場雅巳であります・・・」

「ナッ、なんだってぇっぇえぇぇぇええぇぇっ行きますよっ、田名部君」

 俺は田名部と一緒に事情を説明して、橋場の部屋に向った。そして、俺はそこで彼にあった。

「キミは、計斗君じゃないか?どうして、キミが?」

「草壁さんこそ、どうして?」

「カズト?草壁先輩。ガイシャの第一発見者はトウジョウ・カズトと言う少年であります。若しかして、この少年が?あの時の少年探偵って言っていた学生さんでありますか?」

「はい、そうですよ。彼がその東城計斗君です。・・・、そんなコトよりも、現場検証をしなくちゃいけませんね」

 言って愛用の手袋を取り出して、調査を開始した。そして、直に俺はあるモノに気付く。

「誰か、鑑識の人。聞きたい事があるんですけど、いいですか?」

「それなら、僕が答えますよ。何か?」

「ガイシャは即死、それとも致命傷を受けて、少しだけ息が有ったのかどうか、判明してます?」

「司法解剖するまでハッキリした事は断定できませんが、刺されてから、少しだけ息があったような感じです。見てください、ほら、ここが殺害現場で、ホトケは少し移動した所のこの場所に倒れ込んでいますから」

 間違いない、アレはホシが事件を迷走させる為に残した物じゃない。橋場本人が残した物だ。俺は更なる確証を得る為に彼の左指を確認した。・・・、手全体が真っ赤に染まっている。刺された所を押さえた後に、手についたその血でダイイング・メッセージを残してくれたんだろうね。でも、普通に見たらそれはそんな風には読み取れないだろう。

 計斗少年がその事に気付いたかどうか、それと、ここにきた理由を尋ね様と思ったけど、少年は既にこの部屋から消えていた。

「田名部君、計斗君は何処に行ったんでしょうか?」

「少年なら先輩が奥に行っている間に連行されてしまったで有ります」

「連れて行かれた?田名部君は其れを止めてくれなかったんですか?」

「ハッ、勿論止めたでありますが〝所轄じゃない者が勝手するな〟と怒鳴られ・・・」

「まったく、本当にいつまで経っても、縄張り争いしてくれちゃって・・・。でも計斗君なら心配ないだろう。なんたって彼には物凄く強力な後ろ盾がありますからね。田名部君、僕達は僕たちの出来る事をやりましょう。ホシは既に解かってます。キミにそんなコトを言ってくれた連中を出し抜いちゃいましょう」

 最後は小声で彼の耳元で囁くと橋場雅巳が殺害されてしまった現場を後にした。

「先輩、本当でありますか?草壁先輩はあの男を殺った犯人がもうわかってるで有りますか?」

「なァ~~~にっ、キミも知っている人物なだけですよ。橋場さんは誰の為にダイイング・メッセージを残してくれたのか解かりませんが・・・、彼は左の腰辺りに逆さまで、数本の線でしたけどANと残してくれました。着ていた服が血の色とは対照的な物で良かったですよ。若し、アレが赤とか血に近い色だったら・・・、気付かなかったかもしれません。ANこれがイニシャルだとしたら、僕も、キミも知っている人物は数人しか居ません。そして、最も今疑わしい人物は?」

「AN・・・、・・・、・・・、・・・、AKIHA・NISHINA、仁科秋葉でありますね?」

「ビンゴですよ、田名部君。さあ、僕達は彼女の自宅へ行きましょう。そして、事件の終幕です。彼女に其れと逃げられては困りますので、応援呼んでください」

 俺達は直に車の駐車してある場所まで戻ると仁科秋葉の自宅がある江東区大島に急行した。だけど・・・。

「先輩、駄目であります。何処にも彼女はいません」

「クソッ、遅かったか・・・」

「もう、彼女には間違いありませんホジョウとカオダシを手配しましょう」

「それは不味いよ。もともと、十四年前の事件は本庁が追っているんだ。逮捕状はともかく、指名手配は・・・不味過ぎます。僕等で手分けして探すしかありません。ここで固まってないで行動しましょう。あっと、そうでした。成田と国際第二空港から海外に出ないとは限らないから、誰か一人ぐらいは置いておいた方が良いでしょう」

 そう言って、応援に来てくれた刑事たちと田名部と別れて単独行動に入った。時効まで、あと二ヶ月。それだけあれば十分、絶対捕まえてやる。

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