第51話
僕達がダンジョンを攻略して、開放されてから早いものでもう一ヶ月。
この一ヶ月の間に世界は大きな変化を迎えた。
まぁ当然だ。
僕が育てた抜刀隊のみんなは正直に言って規格外なのだから。
圧倒的な力で次々とダンジョンを攻略していく抜刀隊。
そして、明日香と桜の異常さである。
彼女たち二人の無双ぶりは快進撃はすごかった。
もう勇者である正行たちブレイバーズよりも断然注目を集めている。
まぁ明日香のユニークスキル【嫉妬】はとんでもないから当然のような気もするけどね。
企業どころか、各国が彼らを求めて動いているが、抜刀隊の面々が心に宿しているのは魔物への復讐心のみ。
勧誘はガン無視して魔物を殺すためにダンジョンへと日夜足を運んでいるけどね。
抜刀隊と二人が活躍しすぎたせいでダンジョンの数が激減。
ダンジョンを資源用として残す決定を国が決定し、すぐに法改正も行われた。
ダンジョンを壊した人間には罰金と刑罰が与えられるのだ。
かなり重めの。
日本の決定に続き、世界の国々も同様の決定を下した。
世界規模でダンジョンを未来のための地球の資源として保存される流れになった。
そして、世界に一番影響を与えたのは僕だろう。
世界のパワーバランスを根底から覆してしまったのだ。
どうやらこの世界には上位10名が集まる会議があるようなのだが、そこで一位の名を冠している正行が僕のことを話したのだ。
そして、流れで僕が上位10名と戦うことになってしまったのだ。
僕は当然のようにこれに勝利。
その結果。
パワーバランスが崩壊したってことだ。
今までは誰かが一人でも暴れたら、他の9名が対処し殺す手はずになっているそうなんだ。
誰も心の底から死を望んでいる人間なんていない。
自分が死ぬ可能性があるのに暴れる奴はいなかった。
上位10名には元々結構な待遇が与えられているしね。
だが、他の10名が束になっても敵わない絶対の存在が出来てしまったのだ。
世界各国のおえらいさんが僕の首輪を望んだ。
色々と協議した結果。
ダンジョンに潜る時は必ず報告する義務を負わされ、常に人工衛星から監視されている。
それだけでなく正行から常に監視されるというオプション付き。
普通にうざい。
世界相手に戦ってやろうか?って本当に思ったものだ。
まぁ我慢したけど。
そんなこんなで僕の自由は著しく損なわれてしまったのだ。
そんな僕は久しぶりに明日香や桜と一緒にダンジョンに潜るのだ。
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