第44話
一週間の引きこもり生活。
それによって得られた知識は多岐にわたった。
まず各国のダンジョンに対する対応だが、どの国も本腰を入れて介入はしていなかった。
出来た当初こそは何度も調査隊を行っていたが、被害が出るばかりで実利を得ることが出来なかったため、調査が打ち切られた。
魔石がエネルギー転用できるとわかったところでも、民間の企業に全てを持っていかれ、何も出来ていない状況だった。
そもそも、人が死ぬ可能性があるダンジョンには行かせるべきではないという人権団体の意見が海外ではあまりにも強かった。
日本の人権団体は、オタクたちに敗北したが。
中国だけは強引に民営だったのを国営に変えてしまったけど。
あの国のダンジョン事情はよくわからなかった。
規制されまくり。
きっとろくなことになっていないんだろう。
発展途上国などでは全面的に立ち入りを禁止してしまっているらしい。
次にステータスや魔法、スキルとかについてだが、色々な研究機関が研究しているらしいが、何もわかっていない状態らしい。
これについては色々な人が色々な説を唱えてはいる。
その中で最も信じられているのが神様による恩寵説で、色々な宗教の信者がめちゃくちゃ増えていた。
総じて研究とかも全然進んでない。
できるのは魔石のエネルギー転用だけ。
魔法どころか、魔力まで知らなかった。
ちなみに、魔力とはよくわかんないけど人体にはある力で、それを使って身体を強化したり、魔法を使ったりできる。
でも、この世界では魔力が認知されていないので、身体強化も魔法も使うことが出来ない。
思っていたより進んでない。
ダメダメだ。
普通に抜刀隊のみんなのほうが強いわ。
いや、でもあの不機嫌そうな男は魔力による身体強化を行っていたような……?
まぁ所詮表に出ている情報でしかないというのかな。
まぁこんな感じである。
異世界と大きな差異は2つ。
ダンジョンの脅威と、武器の品質。
まず、ダンジョンの脅威について。
異世界の場合はずっとダンジョンを放置していると、魔物たちが溢れ出してくるのだ。
異世界において迷宮大氾濫と呼ばれるそれは被害も大きい。
それ故に必ず全てのダンジョンで魔物を定期的に間引いているのだ。
一年間も放置していれば、余裕でアウトなのだが、異世界とは違うのだろうか。
次に武器の品質。
剣も、弓も、刀も、槍も、全ての武器の質が低かった。
異世界よりも格段に。
そもそも魔物の爪とか牙とか魔力をたっぷりと含んでいるので、武器の製作に使っているのだ。
魔物の素材が使われた武器じゃないとなかなかダメージが出ないと思うんだけど。
まぁ、全体的にまだまだってところかな。
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